adobestock▲自動車・中古車に関する調査・研究を通じ業界の発展を目指すリクルート自動車総研が、調査データと独自の考察をお届け。今回のテーマは「アウトドアカー」

10年間で流行から定番へ! アウトドアといえば……な「SUV」

リクルート自動車総研が行っている『 中古車購入実態調査』において、車の主な購入目的を「運転を楽しむため」と答えた人の割合が少し下がっています。

リクルート自動車総研が行っている『 中古車購入実態調査』では、ボディタイプ別支払総額の平均を算出しています。全体平均はここ10年近く、経年で緩やかに上がってきました。その上昇をけん引しているのがズバリSUV。2010年代半ばから新車ではSUVの発売が主流となり、中古市場でも購入者の割合はぐんぐんと伸びてきました。

カーセンサー

コロナ禍を機にアウトドアブームが加速すると、SUVは流行ではなくもはや定番とも言えるボディタイプの一つとなりました。

一方で、上記グラフが示すとおり、支払総額は最も高い種類となります。これは、後発なボディタイプであることも手伝い比較的年式が新しい物件が多く流通していることや、4WDなど高くなりやすい性能を備えていることが影響していると言えるでしょう。

つまり、アウトドアを楽しむうえで重要なギアの一つである車ですが、雰囲気満点で装備充実なSUVを選ぶとそれなりの予算になるのが悩ましいポイントですね。
 

カーセンサー▲2024年のカーセンサー・カー・オブ・ザ・イヤーで見事3位に選ばれたランドローバー ディフェンダー(現行型)。雰囲気は満載だが価格はSUVカテゴリーの中でも高額な部類だ

チョイ古SUVはコスパ◎ SUV以外の車種も選択肢に

そうなると、解決方法は二つに一つ。まずは中古車ならではのコスパを求めて、少し前のモデルを選ぶ方法。そして、SUV以外のボディタイプでアウトドア向きなモデルを探す方法です。

前者はかなりオススメで、近年乗用車は時代とともに大型化していますので、旧世代のモデルを選ぶとコンパクトで運転しやすいものが見つかりやすくなります。また、クロカン寄りのモデルであれば、モデルライフが長いものが多いので、少し前のモデルでも耐久性が高く、長期的に乗り続けられることが多いのです。

後者の場合は走破性なども考慮して探す必要がありますが、アウトドアのスタイルによっては必要十分なことも多く選択肢が広がります。外遊びを楽しんでいる人たちの車を眺めつつ検討してみてください。

カーセンサー▲新型が発表され先代モデルとなったスバルの5代目 フォレスター。比較的取り回しやすいサイズ感で、走破性も高い

カーセンサーの記事や動画でも、ヒントが得られるはずです。正解がない故に難しくも楽しい中古車選び、情報収集は欠かさずに!
 

文/西村泰宏、写真/トヨタ、ジャガー・ランドローバー、尾形和美
西村泰宏(にしむらやすひろ)

リクルート自動車総研所長

西村泰宏

カーセンサー統括編集長 兼 リクルート自動車総研所長。自動車メディアを車好きだけでなく、車を購入するすべての人のエンターテインメントに変革すべく日々の仕事に従事している。