▲ウイングやスポイラーを付ければまんまF1スタイル。炎天下や雨の日の追跡はちょっとツラいかも… ▲ウイングやスポイラーを付ければまんまF1スタイル。炎天下や雨の日の追跡はちょっとツラいかも…

0-100km/h加速2.6秒

日本でもポルシェ 911や日産 GT-Rといったスーパーなパトカーの採用例はあるし、世界に目を向ければ、石油でがっぽり潤っちゃってる中近東あたりの某国なんかでは、フェラーリやランボルギーニなど、お値段もハンパないパトカーが爆音を轟かせて走ってるというご時世。

▲あと、こんなんとか(ブガッティ ヴェイロンのパトカー!) ▲あと、こんなんとか(ブガッティ ヴェイロンのパトカー!)

そんな中、今度は英国で、フォーミュラ パトカーお目見えか!? という景気のよろしい話題です。

とうとう来るところまで来ましたね~。

アリエル モーターカンパニーが、英国警察とコラボして世界最速パトカーを発表する! との報道に、車マニア、スピードマニアの英国紳士たちも騒然…なのだそう。

▲ベースとなるアリエル・アトム35R。エンジンはホンダ製なのだ! ▲ベースとなるアリエル・アトム35R。エンジンはホンダ製なのだ!

今回報じられた「世界最速仕様パトカー」では、車重612kgにして最高出力は350ps。何と、0-100km/h加速2.6秒をマークするとか!

で、これは主にオートバイの速度違反者取り締まりを目的としたキャンペーン用だそうで、実際にコイツが公道で取り締まるわけではないようです。

▲セーフティライダーキャンペーンのため、特別なカラーリングが施されたアトムのパトカー▲セーフティライダーキャンペーンのため、特別なカラーリングが施されたアトムのパトカー

もっとも本気でスピード違反のオートバイ検挙率を上げるつもりなら、スーパーな“白バイ”の方がどう考えても適役ですからね。いくら「最もバイクに近い車」といわれるアトムであっても四輪車はどこまで行っても四輪車。二輪車の取り回しや機動力には、さすがにかないっこありません。

え? だったらこんなの要らないじゃん!

と、思うのもごもっとも。しかし、今回の導入はあくまでもそのインパクトと話題性による安全意識向上を狙ったパフォーマンス。スピード命な英国ライダーの自制心に訴えるチカラは、それはそれで強大かと思われます。

気になるお値段は、これまたビックリの4万ポンド(約690万円)。

その性能やF1顔負けなスタイリング、特注というインパクトにしては、やや拍子抜け気味な、お手頃価格と言えなくもないですが。

目的が「取り締まり強化」だし、お手頃価格とはいっても国民の血税が惜しみなく投入されちゃうわけだし…。

ということで、善良な英国市民の反応も気になるところではありますが、こんなパトカーも夢があって良いですね!

text/内藤知己(graaab)