カーセンサーが新車購入ユーザーを対象に2013年8月に独自に行った「生声調査」で、車の購入を決めるにあたって、自分の意志がどの程度関与したかを調べました。

回答は「自分が中心になって決めた」か「自分以外が中心だったが、自分も意見を述べた」の2択。全体の割合を見ると、前者の積極的に関与した人が74%、後者の消極的な関与にとどまった人が26%と、積極関与派が多いという結果に。しかし、これを男女別、世代別で見ると様子が異なってきます。

男性の場合、すべての世代で積極関与派が80%を超えているのに対し、女性では、60代以上の60.2%が最多で、それに20代以下、50代、40代、30代と続きます。30代と40代の女性は、消極的な関与にとどまった人の割合が多くなりました。

これには回答者の婚姻状況と家族構成が大きく影響しているようです。30~40代女性の75%以上が既婚者であり、かつ60%以上が子供と同居しています。彼女たちの多くは子育て世代と言えます。したがって主に自分が運転する車でも、家族で使う意識が高いと考えられます。また、身近に車選びを任せられる夫がいることも、関与度を押し下げた原因でしょう。

「低燃費」や「安全性」、「広い室内空間」は、子育て世代の女性に“実利”の面で十分響く性能ですが、もはや売れる車の必要条件ゆえに差別化が難しくなっています。もしかしたら彼女たちの“情緒”に響く何かが、次なるヒットの鍵なのかもしれません。

カーセンサーの調査は日本国内に暮らし、直近2年以内に新車を購入した人、1万5513人(男性69%、女性31%)を対象に行った

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ボディタイプ別に関与度を見ると、軽自動車とミニバンの関与度が比較的低い。どちらも30代~40代の子育て世代の女性ユーザーが多い

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中古車情報誌「カーセンサー」では、毎号、様々な統計データから車のトレンドを大胆予想する「Carsensorトレンド研究所」を連載中

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