“音速の貴公子”アイルトン・セナが鈴鹿に甦る--。ホンダは「Sound of Honda-Ayrton Senna 1989-」と題した動画を「dots lab by internavi」内で公開した。

この動画、1989年にFIAフォーミュラ・ワン世界選手権(F1)に参戦したマシン「マクラーレン ホンダ MP4/5」でアイルトン・セナが日本グランプリを走行した際、予選で鈴鹿サーキットの最速ラップを出した際の走りを再現するというプロジェクトの一環で公開されたもの。

動画の作成にあたり、ホンダは当時のテレメトリーシステム(アクセル開度やエンジン回転数、車速の変化を記録するシステム)を解析し、セナが予選で世界最速ラップを出した時のエンジン音を再現することに成功した。そして全長5807mの鈴鹿サーキットにスピーカーとLEDを設置。音と光を完全にシンクロさせ、1分38秒041というセナの走りを目の前に甦らせたのだ。

動画は瞬く間に世界に広まり、公開からわずか1週間で100万回以上再生されている。ファンからは「私が抱いた思いを簡潔に表す言葉が見つからない。すごい! すごい!!」「ホンダを尊敬する。2015年にF1復帰した時、もっと好きになりそうだ」「ブラジルを代表してクリエイターにお礼を言います。この動画を見れて幸せでした」(すべてYouTube内Honda公式チャンネルより)など多くのコメントが寄せられている。

プロジェクトはホンダのインターナビシステムを通じて収集した情報と、リアルタイムに発信される社会のさまざまな情報を組み合わせることで、多くの人々に役立つサービスの提供を目指す「dots(ドッツ)」プロジェクトの一環として企画された。

ホンダ公式ホームページ内のdots labでは、この動画以外にも同ラップのサウンドや、動画制作に関わった人の証言で構成されたプロジェクトムービーも公開されている。

10月11日から鈴鹿サーキットで始まるF1日本グランプリ、そしてホンダがF1に復帰する2015年シーズンを前に、F1史上もっとも愛されたドライバーの走りを再び目の当たりにしてみては?

動画を見ると、光と音だけなのにまるで目の前をセナが操るマクラーレンホンダのマシンが走っているような錯覚に陥る

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動画公開に合わせ、無料アプリ「Sound of Honda」にマクラーレン ホンダ MP4/5のサウンドが追加された

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