ドイツに本社を置く化学会社BASFが、2~3年先のアジア太平洋地域における自動車のカラートレンド予測を発表した。最新カラートレンドのテーマは、新たな価値感をもって現状を打破し、未来に向けたビジョンの実現へ突き進む「Making Headway(前進)」。ライフスタイルや車種の多様化により、洗練された中間色が豊富になるほか、2トーンや3トーンなど、遊び心あふれるカラーバリエーションが増加すると見立てている。

予測に関しては、グローバルデザインチームが、グローバルと各地域(アジア太平洋/北米/欧州)の2つの視点から時流を読み解き推測している。それによると、アジア太平洋地域は転換期を迎えており、ただ単に先進国のトレンドに追従するのではなく、自国の文化と生活様式に価値を見い出し、その独自性にプライドをもつようになったという。

そのためオリジナリティあふれるデザインや自分らしいスタイルを好み、それに伴って自動車においても中間色が豊富になり、ファッション性の高い有彩色も増えていくという。具体的には、現状のホワイトやブラック、グレー、ブルー、レッドといった定番色が大きな割合を占めながらも、デザインの多様化により、オリーブグリーンや青みのあるグレー、白っぽいシルバーなど、より洗練された中間色が増えると予測している。

さらに日本においては、生活に欠かせない乗り物としての経済性や機能性に加え、こだわりをもって車を購入するユーザーが増加するという。小型であっても洗練されたブランド性やスタイリッシュなデザインの自動車が登場し、それらには中間色や2トーン、3トーンなどのカラーも求められると考えている。

中古車は、同じような程度であっても、ボディカラーの人気不人気によって10万円以上差がつくのは当たり前。これから買う車の色は、少しでも高く売れそうな上記のようなトレンドカラーを選ぶのも賢い買い方のひとつかもしれない。

アジア太平洋地域では知性を感じるウォームグレーが求められるとのこと。近年、活躍が目覚しい女性に好まれるカラーも増加するという

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欧州では色相とトーンのバランスが重要で、冷静な印象を与えるグレーのほか、創造性や勇気をイメージするレッドやグリーンが増えると予測

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