自動車の進化と発展の過程を目の当たりにしてきた60歳以上のシニア世代。車好きが多い年代といわれているが、約8割が運転を楽しいと思いつつも、半数以上は運転に不安を感じているという。

これは、3月2日~3日にアンケートサイト「Qzoo」上で60~70代の300名(男性150人、女性150人)を対象に行った「シニアの車の運転意識調査」の結果、わかったこと。

アンケート回答者の34.3%は、事故を起こさないか不安に思うものの運転自体は楽しいと答えており、「運転することが楽しく、積極的に運転したい」という人は44.3%。運転を楽しいと考えている人は合計で78.6%にものぼる。いくつになっても車の運転は楽しいと感じられるようだが、一方で92.0%の人は「50代のときよりも慎重に運転するようになった」と答えており、年齢とともに運転がおだやかになる傾向がわかる。

そんな中、21.3%が「仕方なく運転しており、できれば運転したくない」と回答。前述の運転を不安視している人も含めると、実に55.7%もの人が運転に関して何らかの不安を抱えている。不安の理由として「自分ではまだ大丈夫だと思っていても、子どもからよく運転について注意される」などが挙がっており、運転スキルに対する不安がかなり大きいようだ。

そのためか衝突回避システム(自動ブレーキ)の認知率は94.3%と非常に高く、車に求めるものの中に「安全性能」を挙げた人も67.7%と多かった。これは燃費(77.3%)に次ぐ2番目の数値で、価格(66.3%)よりも高い。

「ぶつからない車」、「事故のない車社会」を目指し、各自動車メーカーは様々な安全装備をこぞって開発し続々と実用化している。そういった先進技術がシニア層の不安を解消する未来も近いのかもれない。

60~70代の方300名を対象とした「シニアの車の運転意識調査」。運転が楽しいと答えた人は合計80.6%。男性48.7%に対し女性は76.6%だった

60~70代の方300名を対象とした「シニアの車の運転意識調査」。運転が楽しいと答えた人は合計78.6%。男性80.6%に対し女性は76.6%だった