カルロス・ゴーンCEOも「がんばっぺ!いわき」と応援
今後もVQエンジンの主力工場としての役割を担う

カルロス・ゴーン日産CEO|日刊カーセンサー
日産自動車は2012年3月26日、福島県いわき市のいわき工場を報道陣に公開しました。この日は、カルロス・ゴ―ンCEOが同工場を視察、社員との意見交換会を行い、それに合わせて公開を行ったものです。

いわき工場は、1年前の東日本大震災とその後の余震で地盤が最大15cm沈下。ほかにも、天井からの物の落下や、安全を確保できないためアルミを溶かす炉を停止させた影響で、アルミがすべて固まってしまう等の被害が出ていました。しかし、日産の他工場からのボランティアや30億円に上る投資で昨年5月17日には全面再開を果たしていました。

地盤沈下の個所は一時的な処置で対応していましたが、昨年の12月より本格的な地盤基礎恒久対策工事を開始。今年7月には全ての復旧工事が完了することになります。

いわき工場では、昨年度は震災からの復興を進めながら約30万基のVQエンジンを生産しました。しかも、同時にコスト削減も成功させているとのこと。ゴーン氏はそれらを高く評価、「今後もいわき工場は日産ファミリーの一員である」「いわき工場が日産の成長に貢献し、世界展開するエンジン工場のマザー工場として重要な役割を担ってゆく」と日産いわき工場の重要性をアピール。従業員との意見交換会では「素早い復旧と、従業員とその家族からのサポートに感謝します」とコメント、最後は工場のスタッフと「がんばっぺ!いわき」と掛け声をかわしました。

  • 日産いわき工場|日刊カーセンサー
  • 日産いわき工場|日刊カーセンサー

(写真左)地盤基礎恒久対策工事の影響で、一部の生産ラインは別の場所に移されている。(写真右)震災とその後の余震によって地盤沈下が起きた工場の一部。今までは一時的なかさ上げで対処していた。


日産自動車 カルロス・ゴーン社長、いわき工場を再訪問
http://reports.nissan-global.com/JP/?p=2422

Text/カーセンサー編集部