マツダが「平成25年度省エネ大賞」において、SKYACTIV(スカイアクティブ)技術が「経済産業大臣賞(製品・ビジネスモデル部門)」を受賞した。省エネ大賞は1978年にスタートした財団法人省エネルギーセンターが主催し、経済産業省が後援している催し。省エネ性に優れた製品やビジネスモデル、取り組みなどを表彰している。経済産業大臣賞」は最高位に位置付けられる賞だ。

省エネの車といえば真っ先にハイブリッドカーや電気自動車を思い浮かべる人も多いはず。しかし、ガソリン車やディーゼル車など従来からある内燃機関を搭載するモデルでも省エネ(低燃費)技術の進歩は目覚ましく、車の各機関の効率改善を徹底追求するSKYACTIV技術もそのひとつとなる。

2011年6月にSKYACTIVエンジンとアイドリングストップを搭載したデミオが登場、2012年2月にはエンジン、シャシー、ボディ、トランスミッションなどSKYACTIV技術をフル搭載したCX-5が登場した。

SKYACTIV最新モデルのアクセラにはハイブリッドもラインナップされるが、ガソリン車も2WDでJC08モード20km/L近い数値をたたき出す。省エネ大賞でも従来のガソリン車よりも約30%向上したことが評価された。

マツダは、アメリカ環境保護庁(EPA)が2013年12月に発表した「燃費のいいメーカーランキング」でも首位に(ちなみに同ランキングでは3位タイのフォルクスワーゲンを除く1位~6位まで日本メーカーだった)。SKYACTIV技術は世界的に高い評価を得ているのだ。

SKYACTIV技術のメリットはベース技術を徹底的に磨いたことで、燃費性能はもちろん走りの楽しさも大きく向上していること。ディーゼルエンジンの「SKYACTIV-D」は4LのV8エンジン並みのトルクを実現し、「SKYACTIVボディ」は基本骨格を直線構成にすることで軽量化に成功。燃費への貢献はもちろん、走りの質を高めることにも成功した。

車の省エネ化は世界的な流れ。今後も激しい開発競争は続いてゆくはずだ。そして今後は省エネに加えて車が本来持つ「走る楽しさ」も磨かれたものが勝ち残っていくだろう。SKAYACTIVへの評価は、そんな未来を示唆しているものだ。

SKYACTIVの大きなトピックがクリーンディーゼルエンジン。低燃費でありながら高度なNOx処理をしなくてもクリーンな排ガスを実現

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2013年11月にデビューしたアクセラはガソリン、ディーゼル、ハイブリッドのフルラインナップ。もちろんSKYACTIV全搭載モデルだ

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同じマツダのアクアテック塗装(環境負荷の少ない新水性塗装技術)が省エネ大賞で「資源エネルギー庁長官賞」を受賞した

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