4月28~29日にSUPER GT第2戦が富士スピードウェイで開催され、PETRONAS TOM'S SC430を駆る中嶋一貴/ジェームス・ロシター組が優勝、2位にZENT CERUMO SC430(立川祐路/平手晃平組)、3位にENEOS SUSTINA SC430(大嶋和也/国本雄資組)が入り、レクサスSC430勢が表彰台を独占した。またGT300クラスはPanasonic apr PRIUS GT(新田守男/嵯峨宏紀組)がハイブリッド車として初優勝を飾った。

ゴールデンウイークの恒例イベントとなった富士スピードウェイのSUPER GT。サーキットには今年も多くのファンが駆けつけ、予選日と決勝日の来場者数は計8万人を超える大盛況となった。

トヨタのホームサーキットである富士スピードウェイは毎年レクサス勢が優勢なことで知られている。2010年から昨年まで過去3年間に行われた5戦中、3回のポールポジション獲得と3勝を挙げており、今大会も初日からレクサス勢の速さは際立っていた。

予選ではPETRONAS TOM'S SC430がポールポジションを獲得、2番手にDENSO KOBELCO SC430が入り、レクサス勢がフロントローを独占。日産勢の最上位は3番手のMOTUL AUTECH GT-R(柳田真孝/ロニー・クインタレッリ組)、ホンダ勢はウイダー モデューロ HSV-010(山本尚貴/フレデリック・マコヴィッキィ組)の8番手が最上位となった。GT300クラスでは、開幕戦に続きSUBARU BRZ R&D SPORT(山野哲也/佐々木孝太組)がトップタイムをマークした。

好天に恵まれた決勝は午後2時に110周(500km)のレースがスタート。序盤からPETRONAS TOM'S SC430とDENSO KOBELCO SC430の2台がレースを引っ張る展開。レース中盤、全車が1回目のピットストップを終えた40周目にはDENSO KOBELCO SC430が首位に浮上、この時点でレクサス勢がトップ5を占めた。その後もレクサス勢同士で表彰台争いが繰り広げられ、78周目の2度目のピットインで再びPETRONAS TOM'S SC430が首位に。そのまま逃げ切り優勝し、見事ポール・トゥ・ウィンを決めた。

GT300クラスはトップスタートのSUBARU BRZ R&D SPORTをスタート直後にパスしたMUGEN CR-Z GT(武藤英紀/中山友貴組)がレースを引っ張る展開。しかしレース終盤の95周目にタイヤトラブルに見舞われピットインを余儀なくされると、2番手につけていたPanasonic apr PRIUS GTがトップに浮上。そのまま首位を堅守しハイブリッド車初優勝を飾った。

次戦のSUPER GTは6月15~16日にマレーシアのセパン・インターナショナルサーキットで行われる。(5月18~19日に開催予定だった韓国大会は延期)

Text/石川茂幸

優勝したPETRONAS TOM'S SC430。F1で活躍した中嶋一貴はSUPER GT参戦3年目で初めての優勝を手にした

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GT300でハイブリッド車初の優勝を競っていたCR-Zとプリウス。Panasonic apr PRIUS GTの優勝により軍配はプリウスに

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実力をめきめきと挙げてきた2台のCR-Z。今大会ではレース終盤になって優勝を逃したが、次戦マレーシアでのリベンジに期待がかかる

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