各社、つながりやすさを強調したプロモーションを展開しているスマートフォン。「つながりやすさNo.1」というCMが印象に残っている人も多いだろう。また、IT系の媒体では、主要各駅や繁華街で通信速度を検証する企画は定番で、人気コンテンツの1つとなっている。しかし、駅や繁華街はあっても、高速道路まで踏み込んでいることは少なく、自動車乗りには少し残念な状況だ。

そんななか、株式会社ブランド総合研究所では、2013年11月15日~11月18日にかけて、高速道路のサービスエリア240ヵ所、パーキングエリア285ヵ所の計525ヵ所を対象とし、スマートフォン(iPhone5c)での回線スピードを測定。結果を公表した。

気になるキャリア別の通信速度だが、47都道府県中31都道府県でauが最も速いという結果に。特に北海道、東北、関東、中国、四国、九州では、ほとんどの都道県でauが最も速いキャリアだった。一方、近畿と神奈川の計8府県ではSoftBankが、山形、千葉、静岡、愛知、島根、愛媛、大分、沖縄の8県では、docomoの通信速度が最も速かった。

通信速度が速い電波であるLTEの捕捉率は、auでは95.8%と極めて高くなったのに対し、docomoは71.2%、SoftBankでは63.6%という結果に。これが、通信速度における差として現れ、525ヵ所の平均では、auの下り速度が21.40Mbpsと、docomoの15.10Mbps、SoftBankの12.68Mbpsを大きく上回った。また、docomoは下り速度は15.10Mbpsだったが、上り速度は2.75Mbpsと極端に遅いという結果も興味深い。

ちなみに、全国47都道府県別にキャリア3社平均の通信速度をまとめたところ、もっとも速かったのは埼玉県の25.74Mbps。2位以下は、奈良県の25.41Mbps、大阪府の24.20Mbpsと続いた。

いちスマホユーザーとしての感想だが、通信速度が5Mbpsを超えていたら、ほぼストレスなくスマートフォンを使うことができる。そう考えると、多くのサービスエリアやパーキングエリでは、満足してスマートフォンを使えるということ。ドライブの際の情報収集などに有効に活用したい。

測定は高速道路のSA・PAにて「RBB Today Speed Test」アプリを使用。3回計測した平均値を算出している

測定は高速道路のSA・PAにて「RBB Today Speed Test」アプリを使用。3回計測した平均値を算出している

グラフは3キャリア毎の接続速度、LTE補足率の都道府県別集計。やはり大都市周辺での通信速度は速いという結果が見てとれる

グラフは3キャリア毎の接続速度、LTE補足率の都道府県別集計。やはり大都市周辺での通信速度は速いという結果が見てとれる