スマホで渋滞根絶? イライラのない交通環境の実現まであと少し!
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2013/04/09
ドライバーなら誰しも夢見る「渋滞のない世界」は、割とすぐそこまでやってきている。ホンダが2012年9月~2013年2月にかけてインドネシアで行った公道実験によると、車にとある「専用アプリ」を搭載することで、渋滞発生を最大6分遅らせることができ、燃費も20~22%向上できるという。
専用アプリの内容は、当該車両の加減速変動パターンをモニタリングし、車両が「渋滞発生につながる走行」をしているかどうかを判断するというもの。「渋滞発生につながる走行」というのはつまり「急激な減速」のことだ。
前方を走る車が何らかの要因で速度低下を起こしても、後方を走る車が周囲と同調した穏やかな減速をすれば、前方の速度変化をうまく吸収することができ、結果として渋滞は発生しにくい。反対に急激な減速を行ってしまうと車間距離が詰まり、あっという間に渋滞が完成する。
ホンダが実験に用いた専用アプリは、渋滞が発生しにくい運転ができているときは画面に緑色を表示し、そうでないときには青色を表示するというもの(写真右)。参加したドライバーは表示に従い、周囲と同調した走行に気をつけながら走ってみる……という公道実験であった。
結果は、スマホ同士を連携させない「単体型」では、渋滞の発生を平均3分/最大6分遅れさせることができ、燃費は20%向上。複数のスマホをクラウドサーバに接続して監視する「通信型」ではさらに、渋滞発生が平均4分/最大6分遅れ、燃費は22%向上したとのこと。
またビンタロ付近の高速道路では「交通量が3分間につき200台を超えると平均車速が急激に下がり、渋滞が始まる」ことを観測したが、このシステムありの場合は「交通量が3分間につき200台を超えても、しばらくすると平均車速が上がり、渋滞を最小限に抑制できる」ことを確認した。
イライラの素であり、それがゆえに事故も増え、二酸化炭素も増える交通渋滞。それが様々な自動化により根絶される明るい近未来をイメージしつつ、今日のところは“手動”で、周囲と同調したスムーズな安全運転を心がけていきましょう!