ダンロップやグッドイヤーなどのブランドを展開する住友ゴム工業が、新しいタイヤ製造技術「NEO-T01(ネオ・ティーゼロワン)」を完成させた。1913年に第1号タイヤを開発して以来、約100年にわたりタイヤ製造技術を進化させてきたが、2008年から、さらに新たな工法の開発に着手、4年の歳月を経て新工法が完成した。

「NEO-T01」では、タイヤ内側の形状をした実寸サイズの金属に、タイヤの各種部材を貼り付けていく「メタルコア工法」によってタイヤを作る。これまでのタイヤは、筒状のドラムに各部材を貼り付けて製造していた。そのため、どうしても貼り付ける部材が過剰になりがちだったが、メタルコア工法では100分の1ミリ単位での精密な制御が可能で、より高性能で精密な“真円”に近いタイヤが製造できるようになる。素材の重量もこれまで以上に最適化でき、タイヤの軽量化もあわせて実現できるという。

また、従来の工法では弾性や剛性を確保するために硫黄などを別工程で加えていたが、新工法ではメタルコア上で行えるようになり、これまで使えなかった強靭な素材を補強部材に採用できるようになった。これにより、タイヤのさらなる高剛性化も実現する。

「NEO-T01」で作られた第1弾次世代ランフラットタイヤは、2014年に発売される予定だ。

「NEO-T01」では、タイヤ内側の形状をした金属に各種部材を貼り付けていく「メタルコア工法」によって製造される

「NEO-T01」では、タイヤ内側の形状をした金属に各種部材を貼り付けていく「メタルコア工法」によって製造される