ダイハツ タント (松本英雄)【ニューモデル試乗】
2013/11/27
フロントガラスとサイドガラスを繋ぐ角の部分に窓を設け、斜め前方の視界を確保(カスタムも同様)。広さと開放感を演出するハイト系軽ワゴンだ
標準車、カスタム共に安定感の高い走りを実現
きわめて実用的なNAの標準車
まずは3気筒のNA(ノンターボ)を搭載するタントの標準車から。
これは価格、燃費の良さなどコストパフォーマンスが高く、極めて実用的なモデル。ターボがない分、トルクと出力は標準的だが、急な坂道でない限り、走行に問題はない。
エンジンは滑らかで粘り強く、大きなトルクを必要としないシーンではCVTを最適に制御し穏やかに走れる。グラスエリアが広い分、剛性不足を心配したが、不愉快なバイブレーションが少ない。これはシャーシ剛性とサスペンションのマッチングの恩恵だろう。
また、新採用となる樹脂製のリアハッチは、樹脂の軽さと張りを利用しボディとの密着性が高められているため、バイブレーションの抑制に貢献している。強いて言えば、標準車は14インチタイヤとリアダンパーのマッチングが最適とは言えず、それが原因の振動が少々気になった。
当日は台風の影響もあり強風が吹いていたが、横風の影響が予想以上に低いことに驚いた。コーナリングもフラットライドでステアリングを少々雑に切り込んでも不安さは皆無である。
これはカスタムにも言えることだが、空間が広いと乗員の不安は増す。新型タントは、ドライバーに不安を感じさせないセッティングが随所に施されている。
ターボ仕様+15インチタイヤの組み合わせがベスト
タントカスタムに搭載されている3気筒ターボは予想を裏切らないパワーを発揮してくれる。低回転からきちんとターボを効かせフラットなトルクを発生させているため、どこから踏み込んでも不満のない加速と静粛性を体感できる。
価格はNAに比べて11万円ほど高価になるが、高速道路でもストレスを感じないオールマイティな走行性能の持ち主だ。
しかも、ターボモデルのみに装着される15インチタイヤは、スプリングやダンパーのセットアップがマッチしている。14インチで気になった振動も抑えられ快適性は更に増していた。
SPECIFICATIONS
グレード | タントL | タントG | タントカスタムRS“SA” |
駆動方式 | FF | 4WD | |
トランスミッション | CVT | ||
全長×全幅×全高(mm) | 3395×1475×1750 | ||
ホイールベース(mm) | 2455 | ||
車両重量(kg) | 920 | 990 | 1010 |
乗車定員(人) | 4 | ||
エンジン種類 | 直3DOHC | 直3DOHC+ターボ | |
総排気量(cc) | 658 | ||
最高出力[kW(ps)rpm] | 38(52)/6800 | 47(64)/6400 | |
最大トルク[N・m(kg-m)/rpm] | 60(6.1)/5200 | 92(9.4)/3200 | |
JC08モード燃費(km/L) | 28.0 | 25.8 | 24.6 |
ガソリン種類/容量(L) | レギュラー/30 | ||
車両本体価格(万円) | 117.0 | 153.1 | 175.1 |
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