新型2.5LエンジンとCVTのマッチングが絶妙

  • スバル エクシーガ|ニューモデル試乗
  • スバル エクシーガ 内装|ニューモデル試乗
今回の一部改良により、2列目シートの中央席にシートバック内蔵タイプの3点式シートベルトを全車標準装備とした
「ぶつからないミニバン?」を謳い文句に、各部をリファインした改良型エクシーガに乗った。

EyeSightはバージョン2と言われているが、以前レガシィで体感した時と比べ制御がきめ細かく精度が上がった印象を受けた。エンジニア曰く、エクシーガのそれは実質的にバージョン2.5ぐらいとのこと。

新搭載のエンジン、FB25型は軽量化や低フリクション、メカニカルオクタン価向上など、次世代に適合させるために作られた渾身のユニット。機敏で軽快でありながら、高い静粛性を実現している。CVTとの組み合わせにより理想的な燃焼状態を作り出す。低燃費を狙い希薄な燃焼状態を維持するとトルクが落ちこむが、CVTでギヤを落とすことでエンジンの足りないトルクを増強する仕組みだ。

走行性能と乗り心地を両立する足回り設定

  • スバル エクシーガ tS|ニューモデル試乗
  • スバル エクシーガ ブレンボ製17インチブレーキ|ニューモデル試乗
300台限定の「tS」。専用装備となるブレンボ製17インチブレーキ
足回りをブラッシュアップしたことで小柄な7人乗りとしては乗り心地がすこぶる良い。サスペンションを良く動かすことで、路面からの波動・振動を上手くさばき、すべての乗員の乗り心地を改善しようという意図が感じ取れる。レガシィやインプレッサとは味付けの違う操縦安定性と心地よさだ。スバルはアウトバックを始めとして腰高の乗用車には一日の長がある。

STIがチューニングした300台限定(期間限定の受注生産)の“tS”にも乗った。長所はしなやかなサスペンションだ。スポーティーに締められているがフレキシブルロッドの追加によってサスペンション取付け剛性を向上したほかボディ振動も低減。ピロボールを随所に使い動きもリニア。子供だましに硬められたのではないことは明白だ。

2.0GTより100万円ほど高いが、素人では到底出来ない領域のセッティングを天文学的な費用のかかるモータースポーツで培ったノウハウから引き出していることを考えると、かなりお値打な価格と言える。

SPECIFICATIONS

主要諸元のグレード 2.0i 2.5i EyeSight 2.5i EyeSight tS
駆動方式 4WD
トランスミッション CVT 5AT
全長×全幅×全高(mm) 4740×1775×1660 4740×1775×1650
車両重量(kg) 1560 1570 1600 1620
エンジン種類 水平対向4DOHC 水平対向4DOHC+ターボ
総排気量(cc) 1994 2498 1994
最高出力[ps/rpm] 110(150)/6000 127(173)/5600 165(225)/5600
最大トルク[Nm/rpm] 191(19.5)/3200 235(24.0)/4100 326(33.2)/4400
車両本体価格 218.4万円 252万円 285.6万円 374.85万円
Tester/松本英雄  Photo/篠原晃一