ボディ剛性が向上し、2Lエンジンは低速でトルクフル

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コンセプト

ボディ剛性のシャープさをデザインでも表現している

コンパクトなボディに3列シートという、日本人受けするコンセプトで好スタートを切ったプレマシー。相変わらずの人気はキープしているものの、強力なライバルが次々と登場し、いまや激戦区のど真ん中にある。今回はこのクラスで勝ち抜くべく、テコ入れが行われた。

まずスタイル上の変更点としては、マツダのファミリィフェイスである5ポイントグリルをさらに五角形の角を強調したものに。ウインカーランプはヘッドライトレンズの内側に入れ、目元をシャープに見せている。またリアコンビランプもスポーティにアレンジされた。

ボディ剛性の向上が今回の一番の売りで、これにより乗り心地が進化。排気量が2Lとなるスポーティモデル、スポルトも追加され、走りのよさをアピールしている。
室内&荷室空間

細かい使いやすさを追求し車内の楽しさをさらに演出

インテリアではシート生地の質感を全体的に向上させて、上質な空間を演出している。また2Lエンジンのスポルトには、チタン調のセンターパネルを採用するなどして、ブラック&シルバーの色調で精悍な雰囲気を作り出す。

ファミリィユースが多い車だけに、車内の使い勝手にも手が加えられている。ドアポケット脇のボトルホルダー、運転席バニティミラー、格納タイプアームレストなどなど。フロントシートの後部にはピクニックテーブルが配置されたので、休憩時には活躍しそうだ。また8月からのオプションとして、クラス初の天上ユニット部に格納できる7インチワイドモニターを装着。リアシートでテレビやDVD、ゲームが楽しめるリアエンターテインメントシステムが採用されている。
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ドライブフィール

半端な気持ちじゃ乗れない2Lスポルトの足の硬さ

今回は広島にあるマツダのテストコースで試乗する機会を得た。車を評価するために作られた場所だけに、あからさまにその特性が露呈する。試乗してみると、確かにボディのよれが少なくなりステアリングの応答性がいい。同じ路面での比較車がないので程度は断言できないが、ロードノイズも小さく走りが静かに感じられる。

そしてスポルトに用意された2Lエンジン。低速でのトルクが増して瞬発力があるのはもちろんだが、それよりも16インチタイヤを履いたことによる足の硬さ、しっかり感には驚かされた。ステアリングはさらにクイックになり、ブレーキは前後ともにディスクが採用されたことで、踏んだ初期時から確実な制動力が感じられる。まさにスポルトな仕上がりである。
こんな人にオススメ
車庫入れがしやすく多人数で使いやすいミニバン。ゆえにお母さんもハンドルを握る機会の多い家族向き。また 2Lエンジンを搭載するスポルトに関しては、足がめちゃ硬くて、荒れた路面ではステアリングをとられるほどのシビアさなので、走り好きの男のコにも楽しめるはず。
SPECIFICATIONS
グレード スポルト
駆動方式 FF
トランスミッション 4AT
全長×全幅×全高(mm) 4340 x 1695 x 1570
ホイールベース(mm) 2670
車両重量(kg) 1350
乗車定員 7人
エンジン種類 直列4気筒DOHC
総排気量(cc) 1991
最高出力 121kW(165ps)/6800rpm
最大トルク 177N・m(18.1kg-m)/5000rpm
車両本体価格 214.8万円
写真:芳賀元昌 文:岩貞るみこ