え? イマドキ、手でやるんですか?

  • ミニロードスター 走り|ニューモデル試乗
  • ミニロードスター リアスタイル|ニューモデル試乗
ミニコンバーチブルより車高が30㎜低いスポーティなスタイル。ベースとなるクーペ同様、速度が80㎞/hを超えると自動で上昇するアクティブ・リア・スポイラーを装着した
ミニカフェに6番目のメニューが加わった。 ひと足早く上陸したミニクーペのオープン仕様で、2シーターゆえロードスターだ。グレード構成やメカニズムなど、中身については改めて報告する必要はないだろう。クーペと同じ、である。

13度、コンバーチブルよりも寝かされたAピラーの先に、薄い幌が張ってあって、構えは相当に低い。コンバーチブルより30㎜低い。黒いソフトトップの開閉は、なんとイマドキ手動。英米市場向けにはセミオートマチックの電動幌も用意されていると聞くが、それ、日本市場にもください。英=雨が降りやすいので、米=ラクチンが好きなので、という理由は、いずれも日本人にだって当てはまるから。

ニューミ二として復活して以来、11年間で200万台以上を売った。大盛り(には4WDもあるし)もできたから、フルラインメニューな勢いである。

よくできたスポーツカー

  •  ミニロードスター サイドスタイル|ニューモデル試乗
  • ミニロードスター インパネ|ニューモデル試乗
ソフトトップは手動式を採用。これはエレガントなスタイルを強調するとともに軽量化にも貢献している。ラ ゲージ容量はソフトトップの開閉にかかわらず240Lを確保している
ミニ史上、初の2シーターオープンカー、というので、いきなり幌を上げて走り出す。試乗車はクーパーS+6MT。オプションのスポーツボタンも試し惜しみせず押してみた。

いやはや、何とも元気なクルマだった。フロントタイヤが空転するような加速をみせ、アクセルオフではバッバッバッと威勢のいい音をまき散らし、風と音をめいっぱいカラダに受けて、路面に吸い付くようなフラットコーナリングを楽しむ。とても気分のいいスポーツカーだ。

乗り心地は確かに硬い。でも、クーペだってしばらく距離を走ればカドが取れる。ロードスターの場合、初めからカドが取れている。屋根がないぶんほどよく力が抜けていた。  よく言われることだけれど、ミニはFFのBMWである。連続するコーナーをリズミカルにこなしていくなんて芸当は、ナミのFFじゃムリ。

SPECIFICATIONS

主要諸元のグレード クーパーS
全長×全幅×全高(mm) 3745×1685×1385
車両重量(kg) 1240
エンジン種類 直4DOHCターボ
総排気量(cc) 1598
最高出力[ps/rpm] 184/5500
最大トルク[Nm/rpm] 240(260)/1600-5000
車両本体価格 364万円
Tester/西川淳  Photo/ビー・エム・ダブリュー