【試乗】新型アウディ RS6 アバント│アウディを象徴する完全無欠の走り!クワトロ+後輪操舵で調教された600psの凄さ
カテゴリー: アウディの試乗レポート
2021/08/16
専用パーツをふんだんに採用したアウディの本気モデル
RSモデルにもRS Q3やRS Q8といったSUVが投入されるようになったけれど、やはりその代表格はアバントであり、フラッグシップといえばRS6アバントということになるだろう。
2021年に入ってようやくデリバリーの始まった4代目となる新型RS6アバントの体躯は、全長4995mm、全幅1960mm、全高1485mm、ホイールベースは2925mmと堂々としたものだ。ボディパネルの多くがRS専用に設えられたもので、全幅はベースのA6アバントより75mmも拡幅、それに合わせてリアのドアハンドルも再設計されているというから、もはや完全に別物である。
フロントマスクには、現行アウディ スポーツモデルの記号となっているブラックアウトされたワイドなグリルの上に、1980年代の名車、スポーツクワトロに由来する3連スリットを配している。アウディが得意とするLEDライトは意匠だけでなく、さらに自動配光の制御が進化。リアまわりでは、RS専用のルーフエッジスポイラーとディフューザー付きのバンパーを装備する。
足元には、22インチのホイールに、タイヤは285/30ZR22のピレリPゼロを組み合わせている。そして前後ホイールの内側には、オプションのカーボンセラミックブレーキがのぞく。ドリルドローターがただ者じゃない雰囲気を放っている。
インテリアはA6シリーズと同様、中央の上下に2つの大型スクリーンを配したシンプルでクリーンなもの。電源を落とすとブラックアウトしパネルと一体となるのは、電気自動車のe-tronなどと同じ意匠だ。シート表皮には、あたりがソフトなバルコナレザーが用いられており、型押ししたRSロゴとハニカムパターンのステッチが施されている。
ステアリングホイールの右スポークには、2種類の設定を登録可能な「RSモード」ボタンが備わる。ドライブトレインやサスペンションなど、好みの組み合わせをあらかじめメモリーさせておくと瞬時に呼びだせる。
そして、新型のハイライトのひとつが、エンジンがついにマイルドハイブリッド化したこと。4L V8ツインターボエンジンは、最高出力600ps、最大トルク800N・mと、もはやスーパーカーの領域に到達している。これに、48Vマイルドハイブリッドシステムを加えることで、減速時にエネルギー回生するだけでなく、スムーズにコースティングする。また低負荷時には、半分の4気筒を停止するシリンダーオンデマンド機構も備えており、燃料消費を抑制している。
前後リンク式の足回りには、RSアダプティブエアサスペンションを標準装備。ベース車よりも車高が20mm低く、さらに120km/hを超えるかダイナミックモード選択時にはさらに10mm低くなる。路面の状態が悪い場合には、「リフト」モードを選択することにより、低速走行時に標準よりも車高を20mmアップすることもできる。
また、ダイナミックオールホイールステアリングも標準装備。これは、いわゆる4WSで、低速域では後輪を前輪と逆位相に最大5度、高速域では後輪を前輪と同位相に最大2度まで操舵する。これにより、日常域での取り回しをよくすると同時に、高速域での安定性を高めている。また、オプションで、ピッチングとローリングの動きを制御する「DRC(ダイナミックライドコントロール)付きスポーツサスペンションプラス」を装備することもできる。
クワトロフルタイム4WDシステムは、機械式センターディファレンシャルを備えた正統派で、通常時は前後40:60にトルク配分し、状況に応じて70:30から15:85まで可変する。加えて、左右後輪へのトルクを可変配分するリアスポーツディファレンシャルを組み合わせることで、よりスタビリティ性を高めている。
アウディドライブセレクトによって、「エフィシェンシー」「コンフォート」「オート」「ダイナミック」の4モードが選択可能な他、先述のRSモードで任意の設定が可能だ。RSアダプティブエアサスペンションの振り幅の広さはさすがのもので、コンフォートにしておけば22インチタイヤだろうと、苦もない乗り心地を体験できる。
ものは試しに「ダイナミック」にしてワインディングに乗り込むと、重量2t以上というヘビー級モデルであることが脳裏から瞬時にして消えた。0-100km/h 加速3.6 秒というパフォーマンスは伊達ではない。そして、ブレーキを踏んでまた驚いた。フロントにオプションのカーボンブレーキを備えたRS4アバントと乗り比べてみても、あちらが見劣りするくらいの盤石のスタビリティだった。
「技術による先進」をスローガンに掲げるアウディの内燃機関をもつモデルとして、これはひとつの完成形といえるのかもしれない。車両価格1764万円は決して高くはない。
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アウディ RS6アバント 現行型(4代目) × 全国先代となる3代目アウディ RS6アバントの中古市場は?
2013年から2019年まで販売されていた、先代の3代目RS6アバント。今見てもさほど古さを感じさせないデザインも3代目の魅力のひとつだ。エンジンは新型と同様4L V8ツインターボで武装しており、最大出力560ps/700N・mを発揮する。現在の中古車価格帯は車両本体価格で600万円から1200万円ほど。カーセンサーEDGE.netでは30台ほど流通しており、ほとんどの物件が、走行距離10万km以下で修復歴なし、という品揃えとなっている。
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アウディ RS6アバント(3代目) × 全国【試乗車 諸元・スペック表】
●エアサスペンション装着車 4WD
型式 | 3AA-F2DJPL | 最小回転半径 | 5.2m |
---|---|---|---|
駆動方式 | 4WD | 全長×全幅×全高 | 5m×1.96m×1.49m |
ドア数 | 5 | ホイールベース | 2.93m |
ミッション | 8AT | 前トレッド/後トレッド | 1.67m/1.65m |
AI-SHIFT | - | 室内(全長×全幅×全高) | -m×-m×-m |
4WS | ◯ | 車両重量 | 2200kg |
シート列数 | 2 | 最大積載量 | -kg |
乗車定員 | 5名 | 車両総重量 | -kg |
ミッション位置 | フロア | 最低地上高 | 0.16m |
マニュアルモード | ◯ | ||
標準色 |
ミトスブラックメタリック、グレイシアホワイトメタリック、デイトナグレーパールエフェクト、フロレットシルバーメタリック、ナバーラブルーメタリック、ナルドグレー、セブリングブラッククリスタルエフェクト、タンゴレッドメタリック |
||
オプション色 |
- |
||
掲載コメント |
- |
型式 | 3AA-F2DJPL |
---|---|
駆動方式 | 4WD |
ドア数 | 5 |
ミッション | 8AT |
AI-SHIFT | - |
4WS | ◯ |
標準色 | ミトスブラックメタリック、グレイシアホワイトメタリック、デイトナグレーパールエフェクト、フロレットシルバーメタリック、ナバーラブルーメタリック、ナルドグレー、セブリングブラッククリスタルエフェクト、タンゴレッドメタリック |
オプション色 | - |
シート列数 | 2 |
乗車定員 | 5名 |
ミッション 位置 |
フロア |
マニュアル モード |
◯ |
最小回転半径 | 5.2m |
全長×全幅× 全高 |
5m×1.96m×1.49m |
ホイール ベース |
2.93m |
前トレッド/ 後トレッド |
1.67m/1.65m |
室内(全長×全幅×全高) | -m×-m×-m |
車両重量 | 2200kg |
最大積載量 | -kg |
車両総重量 | -kg |
最低地上高 | 0.16m |
掲載用コメント | - |
エンジン型式 | DJP | 環境対策エンジン | - |
---|---|---|---|
種類 | V型8気筒DOHC | 使用燃料 | ハイオク |
過給器 | ターボ | 燃料タンク容量 | 73リットル |
可変気筒装置 | ◯ | 燃費(10.15モード) | -km/L |
総排気量 | 3996cc | 燃費(WLTCモード) | 7.6km/L └市街地:5km/L └郊外:7.9km/L └高速:9.5km/L |
燃費基準達成 | - | ||
最高出力 | 600ps | 最大トルク/回転数 n・m(kg・m)/rpm |
800(81.6)/4500 |
エンジン型式 | DJP |
---|---|
種類 | V型8気筒DOHC |
過給器 | ターボ |
可変気筒装置 | ◯ |
総排気量 | 3996cc |
最高出力 | 600ps |
最大トルク/ 回転数n・m(kg・m)/rpm |
800(81.6)/4500 |
環境対策エンジン | - |
使用燃料 | ハイオク |
燃料タンク容量 | 73リットル |
燃費(10.15モード) | -km/L |
燃費(WLTCモード) | 7.6km/L └市街地:5km/L └郊外: 7.9km/L └高速: 9.5km/L |
燃費基準達成 | - |