アウディ S8 【プレイバック試乗記】
カテゴリー: アウディの試乗レポート
タグ: セダン
2009/08/18
※この記事はカーセンサー関東版2001年12号(3月22日)に掲載されていたものをWEB用に再構成したものです
Sの最高峰フラッグシップモデルは誰が乗っても速いが、マイルド志向だ
↑Sシリーズの最高峰に位置するS8 だが、その性格はほかのS シリーズよりも、ややマイルドになっている(左) メーター類のレイアウトは基本的にはA8と同じ。シートは人工皮革で滑らない(右)
アウディのセダン/ステーションワゴンにはSというシリーズがラインナップされている。Sはスポーツ&ラグジュアリィなシリーズで、全モデルがクワトロ=スポーツ4WDを採用している。国内でも、S3とS8の発売で全モデルにSシリーズがラインナップされた。
もちろん各シリーズの中でSは価格も高い。このS8は1150万円でA8よりも93万円高になっている。
M・ベンツに対するAMG、BMWのアルピナのような存在がアウディのSシリーズと思ってよいだろう。
パワーウェイトレシオは日産スカイラインGT-R・Vスペなどよりも好数値
↑V8、4.2LDOHC40バルブエンジンは、4000rpm以上でやや音が大きくなる(左) ベースとなるA8よりも全高は20mm低いが、見た目にはわからない。(右)
S8のエンジンはV8、4.2L。このスペックはA8と排気量は同じだが、出力/トルクは310ps/6200rpmから360ps/7000rpmへ、41.8kg-m/3000rpmから43.9kg-m/3300rpmへとアップしている。重量は30kg増の1850kgなので、パワーウェイトレシオは5.13kg/ps。これは日産スカイラインGT-R・VスペやホンダNSXタイプTよりも好数値だ。実際にDレンジで0→100km/h加速を計測したら、6秒台で軽く走りきってしまった。もちろんクワトロなので、スタートからのホイールスピンもなく一気に加速する。アクセルペダルさえ踏めば、誰にでもこのタイムは出せるのだ。V8エンジンは4000rpmあたりから音が高まり、室内に侵入してくる。高級なスポーツ4ドアにしては、ややこの音は気になった。ハンドリングは低速から高速まで全域で軽めの操舵力を保持する。好みからすると少し軽すぎ。ボディのロールももう少し抑えてほしかった。
S8はSシリーズの中ではマイルド志向のモデルだといえよう。
SPECIFICATIONS
主要諸元のグレード | S8 |
駆動方式 | 4WD |
トランスミッション | 5AT |
全長×全幅×全高(mm) | 5035×1880×1415 |
ホイールベース(mm) | 2800 |
車両重量(kg) | 1850 |
乗車定員(人) | 5 |
エンジン種類 | V8DOHC |
総排気量(cc) | 4172 |
最高出力[ps/rpm] | 360ps/7000rpm |
最大トルク[kg-m/rpm] | 43.9kg-m/3300rpm |
10・15モード燃費(km/L) | - |
ガソリン種類/容量(L) | 無鉛プレミアム/90 |
車両本体価格 | 1150.0万円 |
石川 真禧照の責任採点
コンセプト | 3点 | 取り回し | 3点 | 加速性能 | 5点 | ブレーキ性能 | 5点 |
フィニッシュ | 5点 | 操作系の使い勝手 | 3点 | 乗り心地 | 4点 | 環境対策 | 3点 |
前席居住性 | 4点 | ラゲージルーム | 4点 | 操縦安定性 | 3点 | 燃費 | 3点 |
後席居住性 | 4点 | パワー感 | 4点 | 高速安定性 | 4点 | ステータス | 3点 |
内装の質感 | 4点 | トルク感 | 4点 | しっかり感 | 4点 | コストパフォーマンス | 4点 |
得点合計 | 76/100 |
アウディ S8 【プレイバック試乗記】/試乗レポート