BMW M6 【海外試乗】
カテゴリー: BMWの試乗レポート
タグ: セダン
2012/08/20
高性能シリーズであっても、ダウンサイジング
エンジンの高効率化に加えアイドリングストップ機構やエネルギー回生システムを採用。旧型比で最大トルクを30%、燃費を30%以上向上させている
6シリーズの最高峰、新型M6のデリバリーが日本でも始まった。まずはカブリオレからで、秋にはクーペ、来年にはM6グランクーペも登場する。M社の攻勢はこれに留まらず、Mパフォーマンスという新シリーズを投入するなど、世界的に好調なセールスを背景に、さらなる躍進を目指す。M6の心臓部は、M5と同様、従来の5L V10NAに代えて、4.4L 直噴V8 ツインターボ+7速MDCT(デュアルクラッチシステム)という(一応)ダウンサイジングパワートレインを積む。性能と燃費の向上を両立した、というわけだ。
見た目のデザインも、従来型に比べれば、はるかに猛々しい。大きく口を開けたフロントエプロン、膨らんだ前フェンダーやサイドシル、粋なリアスポイラーに迫力のディフューザー、そして左右4本出しのマフラー、と、スタンダード6シリーズとはまるで違うオーラを発散している。
非エンスーだけど、より速くより逞しくより快適に
フルカラーのヘッドアップディスプレイを標準化、エンジン回転数やシフトタイミングなどを表示する。インテリアも専用装備でスポーティな仕立てに
日本への本格導入を前にスペインで試乗した。まずはオプションの20インチで足元をキメた、カーボンコンポジットブレーキ付きのクーペでサーキットを目指す。ひと言で言って、素晴らしいGTだ。しかも速いし、完成度が高い。けれども、ぐぐっと車好きの心に迫るものが少ない。スペシャルな気分に浸れないのは最新AMGと同じ。サーキットでは、一転、操って楽しいスポーツカーに変身だ。フロントのさばきはクイックで頼もしく、リアは面白いように流れ出す。電子制御が至れり尽せりなので、意図的に"遊び"を見せたほうがそれらしい、ということなのだろうか…。
帰りはカブリオレだった。こちらの足元は19インチでスタンダード。サスチューンも独自で、オープン時の力抜けも手伝ってか、乗り心地はかなりマイルド。デートカーにも使える。V8サウンドも大迫力で、こちらもAMGっぽかったり。
SPECIFICATIONS
主要諸元のグレード | M6 Coupe | |
全長×全幅×全高(mm) | 4905×1900×1375 | |
車両重量(kg) | 1910 | |
エンジン種類 | V8DOHC+TURBO | |
総排気量(cc) | 4394 | |
最高出力[ps/rpm] | 560/6000 | |
最大トルク[Nm/rpm] | 680/1500-5750 | 車両本体価格 | 1695万円 |
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