※この記事はカーセンサー関東版36号(2000年9月28日発売)に掲載されていたものをWEB用に再構成したものです

直噴化されたディーゼルターボとの相性も良く扱いやすい

  • トヨタ ハイラックスサーフ 走り|ニューモデル試乗
  • トヨタ ハイラックスサーフ リアスタイル|ニューモデル試乗
↑最上級のSSR-Gは標準装着されたREASにより、洗練度の高いフットワークを実現(左)スペアタイヤキャリア、リアスポイラーはSSR-Gのみに標準装備される(右)
マイナーチェンジされたサーフ。グリルとホイールなどが新デザインとなったが、目玉は同時期に改良されたランドクルーザープラドと同様、ディーゼルターボの直噴化だ。

そのディーゼルエンジンだが、環境問題で矢面に立っていることもあり、燃料を希薄にして完全燃焼を目指しているうえに、黒煙などをほとんど吹かない。そのためかやたらとジェントルなのだ。

プラドより100kg軽いのが有利に働き、サーフとディーゼルとの相性はいい。発進時は、プラドより深くアクセルを踏み込む前に反応する。また、低回転でのトルクがプラドよりトラクションに伝わるので、扱いやすいのだ。ただし、オンロードでの再加速等を含め、ついアクセルを踏みすぎることになりやすく、プラド同様、従来のディーゼルのイメージとは違うものである。

REASの装着で軽快なハンドリングとしなやかな乗り心地に

  • トヨタ ハイラックスサーフ インパネ|ニューモデル試乗
  • トヨタ ハイラックスサーフ エンジン|ニューモデル試乗
↑このベーシックなインパネをオプションで好みに仕上げるのがサーフらしい(左)クリーンさと力強さとを両立したが、長く乗らないとメリットは希薄(右)
ダンピングが利き乗り心地はスポーティな味つけ。また、最上級のSSR-GにはREAS(相互連携ショックアブソーバーシステム)という、左右のショックアブソーバーをパイプで相互連携させたものが標準装備された。これによりロールを抑制し、高いポテンシャルを引き出す。

4WDモデルで、最低地上高も240mmと車高を強調したサーフでは、得意とはいえないはずのフットワークも別物の洗練度になる。ステアリングに対しての反応が早く、乗り心地的にもしなやかなのが良い。このREAS、マッチング的にはV6ガソリンとの相性が上回るものの、SSR-G以外にもオプションでの採用が望まれる。

5人乗りの分、荷室も奥行きがありゲートの使い勝手も良好。遊び心をたっぷり乗せて、自分らしさをアピールしよう。

SPECIFICATIONS

主要諸元のグレード SSR-G
駆動方式 4WD
トランスミッション 4AT
全長×全幅×全高(mm) 4840×1800×1805
ホイールベース(mm) 2675
車両重量(kg) 1920
乗車定員(人) 5
エンジン種類 直4DOHCディーゼル+ターボ
総排気量(cc) 2982
最高出力[ps/rpm] 170ps/3400rpm
最大トルク[kg-m/rpm] 35.9kg-m/3400rpm
10・15モード燃費(km/L) 10.4
ガソリン種類/容量(L) 軽油/70
車両本体価格 337.7万円

根本 純の責任採点

コンセプト 4点 取り回し 3点 加速性能 4点 ブレーキ性能 3点
フィニッシュ 4点 操作系の使い勝手 4点 乗り心地 3点 環境対策 5点
前席居住性 4点 ラゲージルーム 4点 操縦安定性 3点 燃費 5点
後席居住性 3点 パワー感 4点 高速安定性 4点 ステータス 3点
内装の質感 3点 トルク感 3点 しっかり感 3点 コストパフォーマンス 2点
得点合計 71/100
(Tester/根本 純 Photo/渡邉 英昭)