クラウンマジェスタ 【フルモデルチェンジ】
カテゴリー: トヨタの試乗レポート
2009/05/21
“日本力”を見事に仕上げた名作
もっと世界に自慢したいトップ・オブ・トヨタ
PERFORMANCE
LS460と同じ4.6Lを搭載し、トップ・オブ・トヨタを担う
マジェスタとしては5代目、セルシオがレクサスLSへ実質移管されてからは初となる新型は、まさに「トップ・オブ・トヨタ」の重責を担うことになる。エンジンはFR車がLS同様の4.6L V8、4WD車が4.3L V8を搭載。いずれもマジェスタ用に走行・環境性能を向上させる専用チューニングが施されている。ATはFR車が8速、4WD車は6速が組み合わされる。DRIVING
まさに「日本」を体現する驚くべき静粛性の高さ
静かである。それが第一に感じることだ。「静粛性の向上」と言うのは簡単だが、それでもどこかから音が侵入してくる、という車も少なくない。しかし、欧州の高級車とは一線を画す、この「日本」を代表する車は(かなり)遮音に関しては徹底していると言っていいだろう。エアサスの進化も見事だが、要は極めて快適な空間で移動できるのだ。SPACE
装備も素晴らしいが後席の乗降性に注目
国内での使用を考慮し、全長は5m以内に抑えながらホイールベースを75㎜も拡大。こんな難しい要件をよくクリアしたものだと感動すら覚える。さらにこの拡大分をすべて後席の居住性向上のために使ったという点もスゴイ。もちろん快適であることは言うまでもないのだが、実は後席の乗降性がもの凄く良くなっている。こういう部分がとても大事なのです。OWNERSHIP
高級車における“日本力”を見事に仕上げた名作である
法人需要も多いマジェスタだが、高級車ゆえにライバルは欧州の名だたる車だったりする。しかし、日本専用、日本人の嗜好をもっとも理解した作りは、陳腐と言われるかもしれないが、「匠( たくみ)」の世界。前述した静粛性も含め、日本がもつ独自の技術=日本力(にっぽんりょく)の集合体と言える。こんな名車、もっと世界に自慢していい。SPECIFICATIONS
グレード | Gタイプ“Fパッケージ” |
駆動方式 | FR |
トランスミッション | 8AT |
全長×全幅×全高(mm) | 4995×1810×1475 |
ホイールベース(mm) | 2925 |
車両重量(kg) | 1820 |
乗車定員 | 4人 |
エンジン種類 | V8DOHC |
総排気量(cc) | 4608 |
最高出力 | 255kW(347ps)/6400rpm |
最大トルク | 460N・m(46.9kg-m)/4100rpm |
車両本体価格 | 790.0万円 |
RATING
EQUIPMENT(装備)
高級車らしく、フル装備なので満点。試乗したGグレードはその装備自体をさらに上質に高めた仕様であることがポイント。カーナビ&地デジ、そして20スピーカーのオーディオはなかなかのものです。
SAFETY(安全性)
ミリ波レーダーによるプリクラッシュセーフティはGグレードに標準装備。これらをさらに進化させ、前側方や後方からの追突時に有効なシステムをオプション設定するなど今後の進化を予感させる。
ECO(環境性能)
平成17年基準排出ガスは75%低減レベルなので星4つと優秀。車両重量1770kg以上のFR車は平成22年度燃費基準達成車となる。試乗したG“Fパッケージ”の車両重量は1820kgなのでこれに該当する。
MILEAGE(燃費)
G“Fパッケージ”の10・15モード燃費は9.1km/L。4WD車は8.6km/Lだが、ATの多段化やECOインジケーターの装備などで実用燃費の改善に対しての工夫が数多くされている点は評価できる。
VALUE(バリュー)
このご時世ではあるが、発売開始後の1カ月間で月販目標1000台に対し、倍となる2000台の受注が入ったという。正直今後のセールスは厳しいことも予測されるが、日本が誇るこの高級車の価値は高い。
総合評価
18
クラウンマジェスタ 【フルモデルチェンジ】/試乗レポート
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