ダイハツ工業(株)(以下ダイハツ)はアセアン向け次世代エンジンを新開発し、インドネシア、マレーシアで投入する。インドネシアにおいては、ダイハツのインドネシアの子会社であるアストラ・ダイハツ・モーター(以下 ADM)が先般発表した「セニア(XENIA)」に搭載した。

新型エンジンは「セニア」および、ADMが生産するトヨタ自動車(株)(以下トヨタ)ブランドの「アバンザ(AVANZA)」に搭載する「1NR-VEエンジン(1.3L)」と、「アバンザ」に搭載する「2NR-VEエンジン(1.5L)」の2種類。現地調達部品の採用拡大などにより、大幅な低コスト化を実現したほか、デュアル VVT-i※などを採用した高性能低燃費エンジンとなっている。

新型エンジンの開発は、ベース部分をダイハツとトヨタが共同開発し、FR仕様への適合についてはダイハツが独自で実施。新型エンジンは、ADMカラワンエンジン工場の新ラインで生産する。同ラインはダイハツが培ってきた生産コンセプト「シンプル・スリム・コンパクト(SSC)」を導入した最新鋭の生産ラインとなっている。

今後様々なバリエーションへの発展を図ると共に、マレーシアの現地合弁会社「プロドゥア」の車両にも搭載する。マレーシアでは、2016年年央に稼動予定の新エンジン会社で生産し、この工場にもSSCのコンセプトを採用する。ダイハツではこの新型エンジンを、アセアン向け次世代エンジンとして位置づけ、同地域での競争力強化を推進する。

※VVT-i はトヨタ自動車㈱の登録商標です。

【カラワンエンジン工場概要】

在 地:西ジャワ州カラワン
操業開始:2006年11月
生産品目:エンジン、鋳造部品
用地面積:約17.7万㎡
建屋面積:約8.5万㎡(新生産ライン稼働後)
生産能力:53万基