ルノー・日産アライアンス、2014年度のシナジー効果が過去最高の38億ユーロを達成
カテゴリー: 日産のニュース
タグ:
2015/07/13
・コモン・モジュール・ファミリー(CMF)により、全ての主要事業分野でシナジーを創出
・2014年の中核事業の機能統合により、シナジーの勢いを加速
・販売、マーケティング、他の事業分野による貢献が増大
ルノー・日産アライアンスは10日、2014年度のアライアンスのシナジーが、前年の28.7億ユーロ(3,875億円)から38億ユーロ(5,130億円)と増加し、過去最高の効果を達成したと発表しました。アライアンス初のコモン・モジュール・ファミリー(CMF)導入の車両に加え、昨年度の4つの主要機能統合により、シナジーが加速した購買、開発、生産分野が大きく貢献しました。
シナジーは、主にコスト削減、コスト回避、さらに収益増により創出されます。そして、新たなシナジーだけを 毎年カウントしています。シナジー効果を明らかにすることは、ルノーと日産双方の業績目標達成の確認に役立ちます。またシナジーは、コスト効率や売上を向上させることで、世界中のお客さまにより価値のあるクルマを提供することに大きく貢献します。
ルノー・日産アライアンスの会長兼CEOのカルロス ゴーンは、「アライアンスはコモン・モジュール・ファミリーにより、購買から車両開発、パワートレインまで、全ての主要な事業分野でシナジーを創出し続けています。また同時に、昨年度行った、両社の研究・開発、生産技術・物流、購買、人事の4つの主要な事業機能の統合により、効率性とスピードを向上させることで、シナジーの勢いを加速しています」と述べました。
ルノーと日産は、2014年4月1日に上記4機能を統合しました。両社は別会社でありながら、各機能は、両社共通のアライアンス副社長が統括しています。この機能統合により、アライアンスは、年間シナジー額を、2009年度の15億ユーロから、2016年度までには43億ユーロまで引き上げることを目標としています。
コモン・モジュール・ファミリーとは、アライアンスが独自に開発したモジュール・アーキテクチャーであり、シナジーを増大させるものです。
(アライアンスCMFの詳細はこちらをご覧ください。)
http://blog.alliance-renault-nissan.com/node/2634/
CMFは、より少ない種類の部品で幅広い種類の車両生産を可能にすると同時に、お客さまの選択肢を広げつつ品質を高めることを可能にします。小型車両にはCMF-A、中型車両にはCMF-B、大型車両にはCMF-C/Dがそれぞれ適用されます。
日産は、2014年2月に人気クロスオーバー「キャシュカイ」の新型モデルを欧州で発売しました。同車は、CMF-C/Dを適用した車両で、日産では3番目のCMFモデルとなります。日産は、2013年に米国でSUV「ローグ」を、中国でクロスオーバーSUV「エクストレイル」を発売しました。ルノーは今年初めに同社初のCMF車両となる「エスパス」と「カジャー」の2車種を発売しました。両車両ともCMF-C/Dを適用しています。
2015年には、ルノー「クウィド」をインドで発売する予定です。同車は、CMF-Aアーキテクチャーを適用したアライアンス初のモデルで、チェンナイのアライアンス工場で生産される予定です。ダットサンからは、2016年に、同プラットフォームで開発されたモデルを発売する予定です。
(ルノー「クウィド」の詳細は、こちらをご覧ください。)
http://blog.alliance-renault-nissan.com/blog/renault-kwid-first-alliance-vehicle-built-cmf-architecture
アライアンスは、2020年までに、車両の70%をCMFアーキテクチャーで開発された車両にする予定です。
ルノーと日産の工場で行われている車両の相互生産も、生産分野におけるシナジーの創出に大きく貢献しています。2015年度末までに世界各地の全工場にアライアンス生産方式(APW:Alliance Production Way)を導入することで、相互生産は加速していきます。APWは、アライアンス全体でのベストプラクティス共有化により確立された生産方式です。同生産方式を採用することで、双方の車両を同じラインで生産することが可能になります。
日産は、米国での予想以上に高い需要に対応するため、2014年度から韓国・釜山にあるルノーの工場でクロスオーバー「ローグ」の生産を開始しました。
ロシア トリアッティのアフトワズの工場は、生産能力が年間100万台近くあり、アライアンスで最大の生産拠点です。現在、ラーダ、ルノー、日産、ダットサンの4ブランド向けに車両を生産しています。アライアンスは、ロシア最大の自動車メーカーであるアフトワズの経営権を持つ合弁会社の株式の過半数を保有しています。
販売、マーケティングなど、他の事業分野におけるシナジーも増大しています。
ルノー、日産両社は、アライアンスを通じて、世界中のお客さまに幅広いラインアップの商品を提供することが可能になります。その結果、2014年に、アライアンスは、国際的な食品関連企業ダノン社など、世界規模の法人数社とフリート契約を結ぶことができました。
*為替は便宜上、直近の為替レートである1ユーロ=135円としました。
関連記事
- 自動運転を日産が2020年に実用化!? 高速道路と一般道を走りわける実験車両の技術を紹介
- 個性を乗り手の創造力に委ねる日産 TEATRO for DAYZに実は通ずるハイエース&NV350キャラバン【東京モーターショー2015】
- 究極のバーチャルスポーツカー日産 CONCEPT 2020 VISION GRAN TURISMOに対するはリアルなスーパーカーフェラーリF355 【東京モーターショー2015】
- 伝説のラリーカーにインスパイアされた日産 Gripz Conceptが待てないなら強く美しいCX-3を 【東京モーターショー2015】
- 生誕50周年を迎えた初代日産シルビアは現在1250万円のスーパーヴィンテージカー!
- 日産自動車、第44回東京モーターショー2015の出展概要を発表