よりスポーティなプレミアムセダンを目指した新型

アウディA4がフルモデルチェンジしました。
先代に比べて全長+120mm、全幅+55mm、全高+10mm(すべて1.8Tでの比較)と大きくなったにも関わらず、車両重量は-20kg。またフロントアクスルを154mm前に出しバッテリーをトランクに収めるなどして前後重量配分を最適化したり、フロントサスペンション形式を4リンクから5リンクへと変更しています。さらに3.2Lのクワトロモデルは、駆動配分が従来の前50:後50から前40:後60になるなど「よりスポーティな走り」が目指されたそうです。

直噴エンジンにも改良が加えられました。1.8Lの直4ターボは1500rpmという低回転から4500rpmの間に最大トルク250N・mを発揮。3.2LのV6は最高出力を7kW(10ps)アップさせつつ最大トルク(330N・mは変わらず)を3000~5000rpm間でフラット化しています。しかも両エンジンとも燃費をアップ(1.8Tは7%、3.2は9%)させているのです。

さらに3.2Lクワトロモデルにはオプションで「アウディドライブセレクト」が設定されています。これはエンジン・トランスミッション・ステアリング・サスペンションの作動特性をコンフォート・ノーマル・ダイナミックの3つから選択できるというもの。しかも第4の選択肢としてインディビジュアルというドライバーの好みに応じるオリジナルモードもあるのです。
  • アウディ A4 インパネ
  • アウディ A4 フロントシート
  • アウディ A4 リアシート

組み合わされるトランスミッションは1.8T FSIが改良された無段階変速(マルチトロニック)。普段は無段階で、スポーツモードにすると8段階のギア比を選択できるというものです。また3.2 FSIは改良された6速ティプトロニックが組み合わされます。こちらはセレクターレバーがD位置でも、車両停止時にはエンジンとミッションの接続が切られ、ドライバーがブレーキを解除するとクラッチが自動的につながることで、燃費向上に貢献します。

そのほかの特徴としては、センサーでシート位置や乗員の重さ、大きさなどを把握し、エアバッグの開き方を最適化するシステムを搭載していること。また12セグ(フルセグ)地デジチューナー対応のオーディオやiPod対応のアウディミュージックインターフェイス(AMI)を標準装備しているのも注目です。オプションではバング&オルフセンの高級オーディオも用意されています。

価格は1.8T FSIが419.0万円(FF/CVT)。3.2L FSI(4WD/6AT)が645.0万円。従来モデル比で1.8Tモデルは+20万円、3.2Lモデルは+45万円です。
アウディジャパンの販売実績の約4割を占めるという屋台骨アウディA4。私的な感想としては、ライバルBMW3シリーズやM・ベンツCクラスと根本的には同様の、走れるプレミアムセダンを目指しているように見えます。3シリーズとCクラスの走りの味が違うように、当然A4も独自の味を追い求めたはず。そこを味わってみたいものです。
<カーセンサーnetデスク・ぴえいる>