日産セレナ(現行型)▲ボディバリエーションはノーマル(左)と、スポーティなハイウェイスター(右)。他に関連会社のオーテックが手がけた「ライダー」や「オーテック」、NISMOが手がけた「NISMO」がある

最新機能を備えた人気ミニバンがお買い得に!

人気の高い5ナンバー箱型ミニバンのひとつが日産 セレナ。

2016年8月に登場した現行型は、「プロパイロット」や「e-POWER」といった先進機能を備え、度々同カテゴリーで販売台数1位を獲得するなど人気の高いミニバンだ。

そんな人気車もデビューから約6年が経ち、中古車価格は順調に下がってきている。

2022年1月の中古車平均価格は、なんと前年から約30万円ダウンの228.0万円となり、かなりお買い得感が出てきた。

おいしくなってきたセレナは今こそ買いか!? まずはより詳しい相場状況を確認してみよう。

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日産 セレナ(現行型)×全国
 

1年前より約30万円値落ち&約1.5倍に台数が増えている今が狙い時!

順調に値落ちしてきた現行型セレナの中古車平均価格。

しばらく250万円台を推移していたが、2021年5月に250万円を切ると下落傾向が鮮明に。2021年8月以降は230万円前後を行き来している状況だ。

日産 セレナの中古車平均価格推移グラフ▲2021年3月~8月にかけて、平均価格は大きく下落。以降230万円台前後で推移している

一方で、中古車の流通台数は現在上昇傾向にある。

2020年はほぼ3600台~4300台とほぼ一定だったが、2021年に入ると増加に転じ、2022年1月には前年の約1.5倍となる約6600台を記録。

値落ちが進んでいる状況と合わせて考えると、現在は中古車台数の増加が中古車価格を押し下げるという、典型的な動きを見せていることになる。

しかも、原稿執筆時点での平均走行距離は、3.7万kmと意外と短い。つまり、良コンディションを期待できそうなセレナを、手頃な価格で狙いやすい状況にあるということだ。

しかしよく見ると、走行距離500km未満の走行距離車が200台以上あるなど、高年式車を中心に平均の走行距離を押し下げていることがわかる。

台数の多い2017年式だけ見れば5万~7万kmが最も多く、10万km超も流通している。

そう考えると、良コンディションのセレナを探すなら、早めが正解と言えそう。今なら先述のように台数が多いのでお気に入りの1台を見つけやすいはずだ。

ではセレナのどの年式やグレードを狙えばよいのか、モデル変遷から探ってみよう。

 

デビュー時からプロパイロットが用意され、2018年2月にはe-POWER車が追加された

日産セレナ(現行型)▲室内長3240mm・室内幅1545mmは当時の同クラスで最大と、広い室内空間が確保されている。オプションで車が自動で縦列駐車や並列駐車を行ってくれる「インテリジェントパーキングアシスト」が用意された

2016年8月に登場した現行型セレナ。

廉価グレードの「B」と「S」には2Lガソリンエンジンが、それ以外には2Lガソリンに小型モーターを備えたSハイブリッドシステムが搭載された。Sハイブリッド車は当時クラストップの低燃費となるJC08モード燃費17.2km/L(2WD)を実現している。

大きな特徴としては、高速道路で先行車に自動追従してくれるACC機能と、車線中央を走行するようステアリング操作をアシストしてくれる機能を備えた「プロパイロット」が一部グレードにオプションで用意されたことだろう。

また、衝突被害軽減ブレーキは全車に標準で装備しており、今どきのモデルらしく安全性もぬかりない。

新車時の車両本体価格は231万6600~318万7080円だった。

そして、エンジンで発電してモーターで走る「e-POWER」搭載車は、2018年2月に追加。

JC08モード燃費は26.2km/L(2WD)と、他のミニバンと比べてもトップクラスの燃費だ。

なお、e-POWER全車にはハイ/ロービーム自動切替機能が標準で備わる。同機能は2018年9月の一部改良でガソリン車を含むセレナ全車に標準装備されている。

e-POWER搭載車の新車時車両本体価格は296万8920~340万4160円。

日産セレナ(現行型)▲ドア下に足を入れて引っ込める操作だけで開閉できる「ハンズフリーオートスライドドア」が一部グレードに標準、またはオプションで用意されている
日産セレナ(現行型)▲速度などはインパネ上部に備えられたカラーディスプレイに表示される。USB電源ソケットが最大5ヵ所(グレードにより異なる)用意されている
日産セレナ(現行型)▲ガソリン車とSハイブリッド車の乗車定員は全車8人だが、2列目中央部分を前席にスライドさせてセンターテーブルとして使い、2列目をセパレートシートとして使うこともできる。e-POWER車は、この移動できる2列目中央部分のないセパレートシートになるため、7人乗りのみとなる
日産 セレナ(現行型)▲バックドアは上部のみでも開閉可能。狭い場所での開閉や小さな荷物の積み込みなどの際に重宝する

2019年8月にはマイナーチェンジが行われ、フロントグリルをはじめエクステリアデザインが一新された。

また、隣車線の後方から迫る車両を検知する機能などをはじめ、360度の安全をうたう「全方位運転支援システム」が全車に標準装備された。

併せてプロパイロットも下り坂での設定速度維持機能が追加されるなど、機能の向上が図られている。

日産 セレナ(現行型)▲2019年8月のマイナーチェンジでは、宝石をちりばめたような煌めきをイメージしてデザインされたフロントグリルが備わる。e-POWER ハイウェイスターV

さらに、2020年8月にはプロパイロットが一部グレードに標準装備された。

以上を踏まえて、今狙うならどんな物件がオススメなのか? 以下、見ていこう。

 

人気の「プロパイロット」がマストなら
「ハイウェイスター プロパイロットエディション」

日産 セレナ(現行型)▲ベースのハイウェイスターはSハイブリッド車で、専用のエアロなどスポーティなエクステリアが特徴。さらに、ベース車ではオプションの両側ハンズフリーオートスライドドアもプロパイロットエディションには標準で備えられている

高速道路での運転が楽になる「プロパイロット」機能は、つい最近まで標準装備しているグレードはなく、一部グレードにオプションで用意されていた。

そのため装備されているかどうかは、1台ずつ確認するほかない。

とはいえ、発売から約半年後のリリースによれば装着率は約58%で、約1年後の2017年8月にはプロパイロット搭載車は約5万台に達しているから、比較的見つけやすいだろう。

しかし、それも面倒だという人には、プロパイロットを標準装備した特別仕様車「ハイウェイスター プロパイロットエディション」をオススメしたい。

「プロパイロットエディション」はデビュー時から2017年3月末まで用意された特別仕様車で、いくつかのグレードに用意されたのだが、中でもハイウェイスターベースのこのモデルは台数が多くて選びやすい。

また年式がやや古い分、原稿執筆時点で支払総額約140万円から見つけることができ、お手頃なこともオススメの理由のひとつだ。

「走行距離5万km以下&修復歴なし」でも200台以上見つかり、約200万円から狙える。

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日産 セレナ(現行型)×「2.0 ハイウェイスター プロパイロット エディション」×走行距離5万km以下×修復歴なし×全国
 

プロパイロット+e-POWERが欲しいなら
「e-POWERハイウェイスターV」

日産 セレナ(現行型)▲e-POWER車はフロントグリルにブルーのアクセントが入る。e-POWERハイウェイスターVはLEDヘッドライトや両側ハンズフリーオートスライドドアが標準装備されている

エンジンを発電機にして走るe-POWER搭載車は、セレナのデビューから約1年半後の2018年2月からラインナップされた。

Sハイブリッド車よりも高額ということもあり、中古車台数は全体の2割に満たないが、中でも多くて選びやすいのは「e-POWERハイウェイスターV」だ。

e-POWERハイウェイスターVはプロパイロットがオプション設定となるが、台数が多い分、装着車を探しやすいだろう。

検索時に「アダプティブクルーズコントロール×レーンキープアシスト」に絞ってみると、150台以上の物件がヒットする。

「プロパイロット+e-POWER」を求めるなら、e-POWERハイウェイスターVを中心に探してみよう。

原稿執筆時点で、支払総額約220万円から見つけることができ、走行距離5万km以下&修復歴なしでも約260万円から狙える。

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日産セレナ(現行型)×「e-POWERハイウェイスターV」×アダプティブクルーズコントロール×レーンキープアシスト×走行距離5万km以下×修復歴なし×全国
 

とにかく安い物件狙いなら
「X」か「ハイウェイスター」

日産 セレナ(現行型)▲写真はX。Xとハイウェイスターは助手席側電動スライドドアがオプション設定となる。購入時に備わっているか確認しよう

とにかくお手頃な価格で現行型セレナを狙いたいなら、オススメは「X」か「ハイウェイスター」だ。

支払総額200万円以下の価格帯で、Xは約2割、ハイウェイスターは約3割を占めていて選びやすいのがその理由。

どちらもSハイブリッド車で、ハイウェイスターは専用エアロなどスポーティなエクステリアになるが、それ以外の装備差はあまりない。

なお、どちらのグレードもプロパイロットは設定されていない点には注意してほしい。

Xは支払総額約120万円から、走行距離5万km以下&修復歴なしでも支払総額約140万円から探すことができる。

また、ハイウェイスターはやや高くなるものの支払総額約130万円から、走行距離5万km以下&修復歴なしは支払総額約180万円から見つけられる。

予算に加え、見た目の好みでセレクトするのが良いだろう。

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日産セレナ(現行型)×「X」/「ハイウェイスター」×全国 ※支払総額昇順

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文/ぴえいる、写真/日産

ぴえいる

ライター

ぴえいる

『カーセンサー』編集部を経てフリーに。車関連の他、住宅系や人物・企業紹介など何でも書く雑食系ライター。現在の愛車はアウディA4オールロードクワトロと、フィアット パンダを電気自動車化した『でんきパンダ』。大学の5年生の時に「先輩ってなんとなくピエールって感じがする」と新入生に言われ、いつの間にかひらがなの『ぴえいる』に経年劣化した。