ダイハツ キャストの中古車平均価格が順調に下落中。アクティバ・スポーツ・スタイルの3種類から今選ぶなら?
2022/03/25
3つの世界観をもつ新たな軽トールワゴンのキャストシリーズ
2015年秋に登場したダイハツの新型軽トールワゴンのキャストシリーズは、ひとつの車種に3つの異なるキャラクターをもたせたモデル。エレガントな雰囲気をもつ「スタイル」、クロスオーバーSUVテイストの「アクティバ」、ホットハッチ的な要素をもった「スポーツ」が用意されていました。
一見すると、かつてのミラのような軽セダンにも思えますが、全高は1600~1640mmとなっており、同社のトールワゴンであるムーヴに近いサイズとなっています。それでは、まずはそれぞれのモデルの特徴をおさらいしましょう。
キャスト スタイル
キャストの中では最もスタンダードな仕様となるスタイル。バンパーモール(フロント/リア)やサイドロッカーモールに効果的にメッキ加飾を施すことで、都会的な上質感を演出しています。
インテリアは水平基調のインパネ加飾と2トーンカラーを基調とした内装色で、ハイセンス&エレガントさを表現。過去にラインナップされていた、ミラジーノのようなレトロモダンな雰囲気もあり、落ち着いた雰囲気をまとった安定感が特徴です。
パワートレインは52psを発生する自然給気エンジンの他、64psを発生するターボエンジンもラインナップし、トランスミッションは全車CVT。前輪駆動の2WDの他、4WDも用意されています。
キャスト アクティバ
クロスオーバーSUVテイストをもつアクティバは、車両の下まわりをプロテクトする力強い印象の樹脂ガーニッシュや、アクティブな印象の大径タイヤを採用してアクティブさを強調しています。
ガンメタリック塗装のロアボディやサイドドアモール、専用グリルなどで、力強さの中にも、上質感が付与されています。
インパネも、スタイルに対してオープントレイを採用したデザインに。スポーティな雰囲気となり、ブルーやオレンジといったアクセントカラーも設定されています。
基本的なメカニズムは共有していますが、アクティバは大径タイヤとサスペンションの変更によって、最低地上高をアップ(2WDは180mm、4WDは175mm)。
ぬかるみなどの滑りやすい路面でタイヤが空転した場合に作動する「グリップサポート」や、安定した降板をサポートする「ダウンヒルアシストコントロール」を4WDモデルに設定し、走破性を高めている点も特徴です。
キャスト スポーツ
キャストの中では最もホットなモデルとして設定されたスポーツ。赤の加飾を施したエアロバンパーや専用エンブレムを備えるだけでなく、コペンで培った技術を採用した専用サスペンションチューニングによって、高い操縦安定性を実現しました。
また、16インチホイールを採用し、メーカーオプションでハイグリップタイヤを用意するなど、スポーツ性はピカイチとなっていましたが、専用サスペンションや16インチホイールは2WDモデルのみの設定となる点は注意です。
エンジンもターボエンジンのみの設定とし、CVTにも7速MTモードのパドルシフトを搭載するなど、走りのイメージを前面に押し出した仕様です。
このように、三者三様のキャラクターをもつキャストですが、2020年3月いっぱいでアクティバとスポーツは生産を終了し、現在はスタイルのみの販売となっています。
シリーズは集約されてしまったものの、いまだ現行車種としてラインナップされているキャスト。
中古車の平均価格は順調に下がってきているようです。
気になるキャストシリーズの中古車平均価格と掲載台数の推移は?
軽自動車の中でも比較的プレミアムなキャラクターがウリのキャストシリーズ。新車時は最も安価なグレードでも120万円台(現在はスマアシIIIが標準化されたことで130万円台)となっていました。
そのため、中古車平均価格も2020年1月の時点では120万円をわずかに下回るレベルでしたが、緩やかに下降を続け、昨年4月には110万円を割り込むと価格は横ばい状態に。
ひとまず下げ止まったと言えるのではないでしょうか。
一方の掲載台数は、2000台後半から3000台前半と安定しており、比較的選びやすい状態が続いています。それでは今、キャストシリーズを狙うのであればどんな仕様がオススメなのでしょうか?
▼検索条件
ダイハツ キャスト(現行型)×全国個性的な見た目で本格的な走りを楽しみたい!
キャスト アクティバ×ターボ×4WD
様々なキャラクターをもつキャストシリーズですが、最もキャラクターが際立っているのは、クロスオーバーSUVスタイルのアクティバでしょう。
SUVらしい内外装だけでなく、高められた最低地上高やグリップアシストやダウンヒルコントロールを4WDに設定しているのはアクティバのみ。
ということで、アクティバの4WDかつ動力性能に余裕のあるターボ付きの条件はいかがでしょう。
アクティバ系の4WDターボは新車時は車両本体価格だけでも170万円弱でしたが、掲載物件で最も高いもので支払い総額160万円台。中古車では、総額110万~120万円台の物件も多く、比較的低走行車を狙うことができるため、探してみる価値があるでしょう。
▼検索条件
ダイハツ キャスト(現行型)×アクティバ ×ターボ付き ×4WD ×全国上質な見た目と安全性をどちらも手に入れたい!
スタイル ×衝突被害軽減ブレーキ付き ×支払い総額120万円以下 ×走行距離5万km以下 ×修復歴なし
プレミアムな雰囲気をもつ軽自動車かつ、先進安全装備を備えたモデルを比較的安価に狙いたいという人にぴったりなのが、上記の条件です。
歩行者にも前方の車両に対しても作動する衝突被害軽減ブレーキは、今や車を購入する際のマストチェック項目と言っても過言ではありません。
この機能は、「スマアシII」「スマアシIII」に搭載されたもの。ダイハツの予防安全機能の総称で、安全運転を快適にサポートしてくれるため、表記されたものを選んで条件を絞るのがオススメです。
こちらの条件では、安価なものでは支払い総額100万円を切る物件もチラホラ。中には、ターボモデルや走行距離が1万km未満という掘り出し物も。
上質な見た目と比較的安い予算という、わがままをかなえてくれる最高の1台をゲットすることができるかもしれません。
▼検索条件
ダイハツ キャスト(現行型)×衝突被害軽減ブレーキ付き ×支払い総額120万円以下 ×走行距離5万km以下 ×修復歴なし ×全国今回は上質な雰囲気と3つの個性をもつキャストシリーズをご紹介しました。それぞれに個性があるため、まずはどんな仕様が欲しいのかをハッキリさせてから狙うのが、自分にピッタリな1台を見つけるための近道と言えそうです。
▼検索条件
ダイハツ キャスト(現行型)×全国※記事内の情報は2022年3月22日時点のものです。
自動車ライター
小鮒康一(フナタン)
スキマ産業系自動車ライター。元大手自動車関連企業から急転直下でフリーランスライターに。中古車販売店勤務経験もあり、実用車からマニアックな車両まで広く浅く網羅。プライベートはマイナー旧車道一直線かと思ったら、いきなり電気自動車を買ってしまう暴挙に出る。愛車は日産 リーフ、初代パルサー、NAロードスター。