家族のためのドライブカー。キーワードは「おもてなし」?|Carsensor IN MY LIFE

子どもたちを中心とする、クルマ選びの鉄則

休日、家族とドライブへ。主役は、子どもたち。実際に行ってみなければ分からないような経験をさせてあげたい。いつか子どもたちが大人になったとき、見て、触れて体感したものが大きな財産になるはず。

忘れてはいけないのが、ドライブは“目的地”だけでなく、その“道中”も大切ということ。移動がつらかったら、イヤな思い出になってしまいかねない。快適な移動を約束してくれる家族のためのドライブカー。それが、どんなクルマか考えてみる。

トヨタ アルファード

注目すべきは2列目シートだった!

購入を決意する前に、運転席に腰掛けたりすることは珍しくない。意外に見落としがちなのが2列目シートの居心地。座面の厚さや固さは、ものによって結構違う。もちろん、天井の高さ、足元の広さも大きな要素だ。2列目こそドライブカーの真骨頂。家族のためのドライブカーなら、ここに注目したい。

スバル エクシーガ

後席まで伸びる「ガラスルーフ」が車内を変える

ミニバンは天井が高く開放的。人気なのも当然だ。しかし、ミニバンのように天井が高くなくても、ガラスルーフが付いているクルマなら開放感は抜群! 紅葉や星空を見上げて会話が弾むかも。ちなみにプレアデス星団の和名は「昴(すばる)」。語源は「統ばる」で「ひとつに集まっている」という意味がある。ぜひ車内に家族で統ばり、星空観賞を。

日産 エクストレイル

運転しやすいことは「家族全員」に重要な条件

奥さまへのおもてなしも忘れてはならない。ボディの四隅が視覚的に把握しやすいことを「見切りがいい」という。ボディサイズが大きくても、見切りのいいクルマを選べば運転もイージー。長距離運転もラクになるし、ドライブの途中に奥さまも喜んでドライバー交替してくれる……かも。渋滞で疲れたときなど、これは本当に助かる。

プジョー 3008

「後席モニター」で渋滞もエンターテインメント

ドライブ中のパパにとって辛いのは、渋滞よりも、その中で出る子どもたちの不平不満だったりする。これを解決してくれるのが後席モニター。お気に入りの映画やアニメを再生すれば室内のムードは一気に和む。意中のモデルで後席モニター付きがあれば狙い目だ。もし付いていなくてもガラスルーフなどと違って、比較的お安く後から装着できる。車両を購入してから後付するのもアリだ。

子どもたちの「思い出のクルマ」をどれにしたい?

上記を踏まえた、オススメのクルマを紹介する。家族で一緒に出かけたクルマを、子どもは大人になっても覚えているもの。つまり、これから選ぶクルマが彼らにとって「一生の思い出」の1ページになるかもしれない。それに相応しいかクルマどうか。そういう観点でチェックしてほしい。

トヨタ アルファード

トヨタ アルファード

キャプテンシートで極上の移動時間をプレゼント

かつて「いつかはクラウン」という名コピーがあったが、今や「いつかはアルファード」とまで言われるようになったミニバンの頂点。トヨタを代表する高級車になっている。2列目シートが豪快にスライドしたり、そのシートの座面や背もたれが厚かったり、まるで2列目シートのために存在するかのよう。7人乗りと8人乗りがあるが、せっかくなら2列目がキャプテンシートとなる7人乗り仕様を選びたい。走りの安定性では、さすがに2015年以降の現行モデルには譲るものの、ミニバンとしては依然として優秀。 いつか?いますぐ!アルファードだ。

旧型:2008年5月~2014年12月
車両価格帯:130万~550万円
ボリュームゾーン:210万~290万円

スバル エクシーガ

スバル エクシーガ

走りもスッキリ、頭上もスッキリ開けて開放感抜群

余談だが、スバルには車両開発のためのテストドライバーが存在しない。なんと、設計のエンジニアたちがテストドライバーを兼務するのだ。メーカーの中でも異色だが、そのかいあってミニバンでも「さすがインプレッサやレガシィを作っているだけある……」と思わせるほど、軽やかに走る。そんな素性の良さに加え、ガバッと広いパノラミックガラスルーフ(メーカーオプション設定)があり、これを装着した中古車が珍しくない。走りもスッキリ、頭上の視界もスッキリ広がって、開放感は抜群。理想のドライブカーだ。

販売終了:2008年6月~2015年3月
車両価格帯:130万~550万円
ボリュームゾーン:210万~290万円

日産 エクストレイル

日産 エクストレイル

プレステージ性の高いキャンプライフへ誘う

初代や旧型に比べれば、カドの取れたフォルムになった現行型エクストレイルだが、車両感覚のつかみやすさは変わらず。ドライバーが座る位置が高い=アイポイントが高いこともあるが、運転しやすさは抜きんでている。背が高いゆえに、一見したところ実際のサイズよりも大きく見えてしまい「大きなクルマは運転できない……」という奥さまも、一度ステアリングを握れば意識は180度変わるはず。むしろ、運転するのが愉快! とさえ言ってくれるかもしれない。奥さまがニコニコすれば、子どもたちも朗らかになる。心強い選択肢だ。

現行型:2013年12月~
車両価格帯:150万~350万円
ボリュームゾーン:220万~270万円

プジョー 3008

プジョー 3008

ベースとなった308の魅力にたっぷり開放感をプラス

世の中はクロスオーバー、SUVブーム。そんなブームにプジョーが完全自社開発したというのが308をベースにした3008。言っておかなければならないのは、その308が素晴らしいコンパクトカーであること。とにかく機敏にして安定性も高い。が、家族のためのドライブカーとしての資質を求めるなら……もう少し室内にゆとりが欲しい。贅沢か!? いや、そこでさん然と輝く選択肢となるのが3008だ。全長も長く、車高も高いので室内のゆとりアップ。そしてパノラミックガラスルーフの設定もあるとなっては、もはや死角がない!

現行型:2010年6月~
車両価格帯:55万~299万円
ボリュームゾーン:120万~200万円

▼検索条件

トヨタ アルファード(旧型)&スバル エクシーガ&日産 エクストレイル(現行型)&プジョー 3008&日産 セレナ(旧型)&BMW X5(旧型)&ボルボ XC60×サンルーフ・ガラスルーフ
文/ブンタ イラスト/Hama-House 写真/トヨタ、スバル、日産、プジョー、BMW、ボルボ