総額200万円以下から狙えるから、もっとカジュアルに乗れる! 全席満足な輸入4シーター3選
2020/08/20
後席に嫉妬しなくて済む!? 4人乗りラグジュアリーセダン
少子化が進む日本で、6名以上乗せられるミニバンは不要という人はきっと多い。さらに「4人乗り」で十分じゃん、という人もいるだろう。そんな人にオススメしたいのが、全席ファーストクラスともいえる4人乗り輸入セダンだ。
4人乗りというと、社長が乗るようなショーファーカーを思い浮かべるだろうが、今回紹介するのは、それだけではない。
以前、国産車編で紹介したのはショーファーカーだし、もちろん輸入車にもショーファーカーはある。
例えば、絶版となったベントレー コンチネンタルフライングスパーにも4人乗り仕様があり、原稿執筆時点で新車時の車両本体価格の約1/4程度で狙える。
それはそれでもちろん魅力的だが、新車時で2000万円超だから、約1/5といっても約500万円。多くの人にとって気軽に手を出せる金額ではないだろう。
そこで今回は、支払総額200万円以下からと、もっとカジュアルに4人乗りという贅沢を味わえる輸入セダンを紹介したい。
Sクラス並みのラグジュアリーを備えた4ドアクーペ
メルセデス・ベンツ CLSクラス(2代目)
車名のCLとはメルセデス・ベンツの中でクーペモデルを示し、SはフラッグシップセダンのSクラスと同等であることを表す。クーペといっても4ドアハードトップなので、Sクーペとは違うが、とにかく「クーペのような流麗なボディラインを備えた、Sクラス並みのランク付けがされたセダン」がCLSだ。
旧型CLSが日本にデビューしたのは2011年2月。当初は最高出力306psを発揮する3.5L V6エンジンに7速ATが組み合わされたCLS350のワングレードのみで、新車時車両本体価格は930万円。同時期のSクラス(S350)が1075万円だから、CLSの「S」がSクラス同等というのはうなずける。
それぞれ独立した4つのシートは、先代にあたる旧々型よりもさらに肩やヒジ部分が拡大され、体をしっかりとサポートしてくれる。
2011年10月に408psを発揮する4.7L V8のCLS550が加わり、2012年8月には衝突被害軽減ブレーキを含む先進運転支援システム「レーダーセーフティパッケージ」が全車に標準装備された。
2014年10月にはCLS550のみとなり、ATが9速化されたが、この時ベースは5人乗りとなった。ただし、4人乗りは「エクスクルーシブコンフォートパッケージ」として存続。
さらにその後追加された3.5LツインターボのCLS400や、2.2LディーゼルターボのCLS220ブルーテックは4人乗りのみとなる。
デビュー時の車両本体価格は930万~1175万円。
原稿執筆時点で約130台見つかり、走行距離10万km超なら支払総額150万円以下から、5万km未満に絞ると支払総額220万円ほどからとなる。
▼検索条件
メルセデス・ベンツ CLSクラス(2代目)×4人乗り×全国歴代フォルクスワーゲンで最速とうたわれたラグジュアリーセダン
フォルクスワーゲン パサートCC(初代)
当時のフォルクスワーゲンのフラッグシップであるパサートの上位モデルとして、2008年に登場したのがパサートCCだ。
「コンフォート・クーペ」を示すCCを車名としたように、メルセデス・ベンツ CLSが新たに創造した「ラグジュアリー4ドアクーペ」のマーケットに、同社も参入したというわけだ。
しかし、2011年1月の一部改良で5人乗りに改められてしまう。つまり、わずか約3年しか存在しなかった4シーターなのだ。
ラインナップは2Lターボエンジン×FF(前輪駆動)の2.0TSIと、3.6L V6エンジン×4WDのV6 4モーション。2.0TSIには6速ATが、V6 4モーションには6速DSG(2ペダルMT)が組み合わされた。
当時のパサートは同じV6でも3.2Lで、V6 4モーションにはトゥアレグの3.6LのV6 が搭載されたのだが、最高出力は280psから299psへ高められた。
つまり、同社で最もパワフルなエンジンを四輪に伝えて走る「歴代フォルクスワーゲン車で最速モデル」(プレスリリースより)とされた。
後席はカップホルダーや小物入れで、左右の座席がしっかりと分けられている。シートは高級素材のナパレザーで包まれ、2.0TSIはアルミの、V6 4モーションはウッドがインパネを覆う。
V6 4モーションは、完全停止まではいかないが、先行車の速度に合わせて自動で追従するアダプティブクルーズコントロールを標準装備する。ちなみに、5人乗りとなった2011年1月に衝突被害軽減ブレーキをV6 4モーションに標準装備し、2.0TSIはオプションで用意された。
デビュー時の車両本体価格は500万~602万円。
原稿執筆時点で5台見つかり、ほとんどが支払総額フタケタ万円で手に入る。走行距離は多くて約7万kmだし、お手頃な4シーターモデルといえるだろう。
▼検索条件
フォルクスワーゲン パサートCC(初代)×4人乗り×全国BMW製サルーンのトップレンジのロングボディ
BMW 7シリーズ(2009年3月~2015年9月生産モデル)
BMW製サルーンのトップレンジが7シリーズだ。
そのため社長クラスによるショーファーカーニーズも高く、2009年3月に登場した旧型にも、ホイールベースが伸ばされたロングモデル(740Li/750Li/760Li/アクティブハイブリッド7L)には4人乗りも用意されていたが、残念ながら2012年9月のマイナーチェンジですべて5人乗りとなってしまった。
全車に高級皮革のダコタレザーインテリアが採用されるなど、トップモデルならではの高い高級感があるインテリア。特にトップグレードの760Liは象眼細工が施されたウォールナット製ドアトリムなど最高級のインテリアが奢られている。
4人乗り仕様モデルの後席を左右に分ける大型アームレストには、後席の左右シートそれぞれのスライド&リクライニングスイッチが備わる他、前席から伸びるセンターコンソールの後席側にシートヒーターやエアコンスイッチが備わる。
搭載されたエンジンは740Liが326psの3Lツインターボ、750Liが407psの4.4Lツインターボ、760Liは544psの6L V型12気筒ターボ、アクティブハイブリッド7Lが4.4Lツインターボ+モーターでシステムトータルの最高出力は465psとなる。トランスミッションは740Liと750Liが6速AT、760Liとアクティブハイブリッド7Lは8速AT。
デビュー時の車両本体価格は1080万~1920万円。原稿執筆時点で8台見つかり、支払総額200万円以下から狙える。
ちなみに、同時期のメルセデス・ベンツ Sクラスやアウディ A8にも4人乗りがあるが、Sクラスはさらに台数が少なく、A8は支払総額が300万円超になってしまう。このクラスで選びやすいのは、やはり7シリーズだ。
▼検索条件
BMW 7シリーズ(2009年3月~2015年9月生産モデル)×4人乗り×全国本格的なショーファーカーと比べたら豪華絢爛な装備はないが、それでも紹介した3モデルの新車時車両本体価格は約500万~1300万円。十分ラグジュアリーと言えるし、しかもそれが新車時の約1/5の価格から狙えるのだ。
4人乗りならば運転席と助手席同様に、後席でも肩やヒジ、膝や太ももが当たらず、しかもシートが全身を包み込んでくれる。だからドライブ中も体が揺られにくく、結果疲れにくい。
それに、今回紹介したモデルは「運転席より後席の方が贅沢」な感じもない。自分自身でステアリングを握るなら、むしろこっちの方が正解じゃないかと思うがいかがだろうか。
ライター
ぴえいる
『カーセンサー』編集部を経てフリーに。車関連の他、住宅系や人物・企業紹介など何でも書く雑食系ライター。現在の愛車はアウディA4オールロードクワトロと、フィアット パンダを電気自動車化した『でんきパンダ』。大学の5年生の時に「先輩ってなんとなくピエールって感じがする」と新入生に言われ、いつの間にかひらがなの『ぴえいる』に経年劣化した。
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