2019年、カーセンサーnetで注目度の高かったステーションワゴンのトップ10はコレだ!【カーセンサー・カー・オブ・ザ・イヤー 2019】
カテゴリー: 特選車
タグ: 日産 / マツダ / スバル / メルセデス・ベンツ / BMW / ボルボ / ステージア / レガシィツーリングワゴン / V70 / Eクラスワゴン / 3シリーズツーリング / レヴォーグ / アテンザワゴン / カーセンサー・カー・オブ・ザ・イヤー / 高橋満
2020/03/03
カーセンサー・カー・オブ・ザ・イヤー2019【ステーションワゴン部門】
カーセンサーだけがもっている膨大なデータをもとにした、毎年恒例の中古車注目度&競争率ランキング「カーセンサー・カー・オブ・ザ・イヤー」。
この記事では、ステーションワゴンの上位10モデルをピックアップ。各車種について簡単に紹介する。
●第10位|日産 ステージア(2代目)
(2001年10月~2007年6月)
国産ステーションワゴンは、初代スバル レガシィツーリングワゴンが登場してからスバルの独壇場だったが、ステージアはレガシィとは異なるアプローチで人気を博したモデルだ。
1つ目はボディサイズ。レガシィよりも一回り大きく、リアゲートを垂直に立てたデザインで積載性を高めている。これはボルボなどと同じ発想だ。
2つ目はレガシィとは異なるスポーティさ。ステージアはスカイラインと同じプラットフォームを用いて開発され、エンジンもV35スカイラインと同じ2.5Lと3LのV6、2.5L V6ターボを用意。2003年には3.5L V6に6MTを組み合わせたモデルも登場した。駆動方式はFRと4WDが用意されている。
また、ステージアには最上級グレードとしてAR-X FOURをラインナップ。これは標準モデルより最低地上高を高くして、前後にオーバーフェンダーを装着したモデル。アウディのオールロードクワトロ、スバルのレガシィアウトバックと同じワゴンから派生したSUVとなる。
ステージアは流通台数が100台を切っているので、欲しい人は迷わず購入を!
▼検索条件
日産 ステージア(2001年10月~2007年6月生産モデル)×全国●第9位|スバル レヴォーグ(初代)
(2014年6月~生産中)
スバルの屋台骨であるレガシィシリーズは3代目まで5ナンバーサイズだったが、アメリカからの強い要望でだんだんとボディサイズを拡大させていった。それとともに日本のユーザーからは「大きすぎる」という声が大きくなり、販売台数も伸び悩むように。そこでスバルはレガシィツーリングワゴンに変わるモデルとして、日本市場を意識したレヴォーグを生み出した。
搭載エンジンは1.6Lと2Lの水平対向で、どちらもターボが付いたスポーティな仕上がりに。2Lエンジンの最高出力は221kW(300ps)に達する。
スバルの先進技術であるアイサイトはVer.3を搭載。全車速で先行車両に追従するクルーズコントロール、車線からのはみ出しを抑えるアクティブレーンキープなどが備わる。2017年には車線中央を維持するようステアリングを調整するアイサイト・ツーリングアシストが搭載された。
▼検索条件
スバル レヴォーグ(2014年6月~生産中モデル)×全国●第8位|メルセデス・ベンツ Eクラスワゴン(3代目)
(2003年8月~2010年1月)
長期の休みにたくさんの荷物を積んで出かける風習があるヨーロッパでは、プレミアムクラスにもステーションワゴンが用意されている。Eクラスワゴンもそのひとつ。S211型と呼ばれる本モデルは先代よりボディが大きくなっている。
搭載エンジンは2.6Lと3.2LのV6。2003年11月には5L V8が追加された。2005年には2.6Lと3.2Lが廃止され、代わりに3L V6を積んだE280、3.5L V6を積んだE350が追加された2006年にはE280がE300になり、3L V6ディーゼルターボを積んだE320 CDIを追加。2007年には2.5L V6を積んだE250が追加されている。
この世代のEクラスはいくつかのリコールなどもあり、また、丸目4灯のライトが不人気だったため現在の流通台数は少なめ。それでも憧れのメルセデス・ベンツを総額100万円以下で手に入れられるのは好きな人にとってたまらないはずだ。
▼検索条件
メルセデス・ベンツ Eクラスワゴン(2003年8月~2010年1月生産モデル)×全国●第7位|ボルボ V70(2代目)
(2000年4月~2007年10月)
ボルボのステーションワゴンはスモールサイズのV40、ミドルサイズのV60、LサイズのV90というラインナップになっている。今回紹介するV70は、V90へと続くボルボのLサイズプレミアムワゴンとして一世を風靡したモデルだ。
プレミアム性が高められたデザインの中にも、ボルボのエステートの伝統である切り立ったリアゲートにより広大な荷室スペースを確保。もちろん居住スペースも広く、シートも大きく座り心地は絶品! トップグレードを除くとスポーツワゴンのような圧倒的な加速感を味わうタイプではないが、上質な乗り心地でロングドライブをゆったり楽しむことができる。
2.4Lの直列5気筒を積んだベースモデルと2.4(エンジンは同じだが最高出力/最大トルクが異なる)、2.4L直5ターボを搭載する2.4T(5人乗りとエマージェンシーシートが付いた7人乗りがある)、最高出力250psを発生する2.3L直5ターボを搭載するT-5などラインナップも豊富。基本はFFで、流通量は少なめだが4WDもある。
▼検索条件
ボルボ V70(2000年4月~2007年10月生産モデル)×全国●第6位|スバル レガシィツーリングワゴン(3代目)
(1998年6月~2003年4月)
3代目となるBH型レガシィツーリングワゴンは、初代から続く5ナンバーサイズスポーツワゴンの完成系と言えるだろう。上下2灯のヘッドライトで厚みを感じさせるフロントフェイスが力強さを演出し、リアは初代から続くピラーをブラックアウトたフローティングデザインに。
当時のレガシィといえば人気は水平対向4気筒ターボのGT系だ。GT-VDCとビルシュタイン製ダンパーなどが奢られるGT-Bがあり、GT-Bには5MTも設定。ATのGT系が260psなのに対し、MTのGT-Bは280psを発生する。2001年5月のマイナーチェンジ(D型)では3L水平対向6気筒を搭載したGT30を追加。6気筒ならではの上質な乗り味がたまらないモデルだった。また、ポルシェデザインが監修したエアロをまとうブリッツェンも人気のモデルだった。
オーディオはオプションでアメリカの老舗ハイエンドオーディオブランドであるマッキントッシュを選ぶことができた。低音がパワフルで音の粒がはっきり聴こえるこのオーディオが付いている中古車は超希少! 見つかったらぜひ手に入れたい!
▼検索条件
スバル レガシィツーリングワゴン(1998年6月~2003年4月生産モデル)×全国●第5位|BMW 3シリーズツーリング(E91型)
(2005年11月~2012年8月)
走りを極めたBMW 3シリーズのワゴンバージョン。先代となるE46よりも荷室容量を拡大し、使い勝手を高めているのが特徴。ボディサイズは前期型の全幅が1820mmなのに対し、2008年11月のマイナーチェンジでドアハンドル形状を変更して全幅を機械式駐車場にも入れやすい1800mmに抑えている。
エンジンは2L直列4気筒、2.5L直列6気筒、3L直列6気筒。2010年5月は燃費性能が大幅に高められると同時にエンジン出力もアップ。ラインナップも2L直4、2.5L直6、3L直6、3L直6ターボに変更されている。駆動方式は全グレードFRだ。
インテリアもBMWらしい、シンプルな中に上質な雰囲気を盛り込んだものに。レジャーを楽しみながらも走る歓びも味わいたい人に注目してほしいモデルだ。
▼検索条件
BMW 3シリーズツーリング(2005年11月~2012年8月)×全国●第4位|マツダ アテンザワゴン(初代)
(2012年11月~2019年8月)
マツダのフラッグシップモデルであるアテンザ(現在はMAZDA6)のワゴンモデル。マツダのデザインコンセプトである「魂動- Soul of Motion-」を取り入れた最初のモデルで、その美しさはステーションワゴン/ワゴンともに定評がある。全幅は1840mmと大柄で、大人4人がゆったりと移動できるのが特徴だ。
搭載エンジンは2Lと2.5Lの直列4気筒ガソリンと2.2Lディーゼルターボ。いずれもマツダの新世代技術であるスカイアクティブ・テクノロジーが取り入れられている。ディーゼルには6ATのほか、6MTも用意されている。
ディーゼルモデルはわずか2000回転で420N・m(42.8kg-m)のビッグトルクを発生。ゆとりあるパワーでクルージングでき、しかも走行中も室内はいたって静か。マツダのフラッグシップモデルにふさわしい大人の走りを楽しめる。
マツダ車は大きなマイナーチェンジで装備を一新するのではなく1年ごとの小規模改良で新たな装備を搭載することが多い。アテンザワゴンもその形をとっている。オススメはハンドル操作に応じて駆動トルクを変化させるG-ベクタリングコントロールが搭載された2016年8月以降のモデルだ。
▼検索条件
マツダ アテンザワゴン(2012年11月~2019年8月生産モデル)×全国●第3位|スバル レガシィツーリングワゴン(5代目)
(2009年5月~2014年10月)
5代目となるBR型レガシィツーリングワゴンは、ビッグマーケットである北米からの要望でボディがかなり大きくなったことから、日本での人気はいまひとつだった。でもそれは裏を返すと室内が広く、シートも大きいのでゆったり座れることの証しでもある。もちろん積載性も高い。
搭載エンジンは2.5L水平対向のみの展開になり、実用性を高めたNAエンジンを搭載する2.5i系とターボエンジン搭載のGT系に分かれる。GT系のトランスミッションはCVTではなく5ATに。GT Sパッケージには6MTも用意された。
全グレード、3つの走行モードから走りの質を選べるSIドライブを搭載。また、2010年5月の一部改良でアイサイトがVer.2に進化。全車速追従機能付きのクルーズコントロールが搭載されている。
▼検索条件
●第3位|スバル レガシィツーリングワゴン(2009年5月~2014年10月生産モデル)×全国●第2位|BMW 3シリーズツーリング(F31型)
(2012年9月~2019年8月)
E91型に比べてプレミアムな雰囲気が大きく高められたF31型3シリーズツーリング。2019年2月のステーションワゴンに続き9月にはツーリングもフルモデルチェンジしたことで、中古車流通量が増えて相場も下落。一気に買いやすさが増した。
搭載エンジンは出力の異なる2Lターボ(320i、328i)、2Lディーゼルターボ(320d)、直6 3Lターボ(335i)が用意された。2015年のマイナーチェンジでは新開発のガソリンエンジンが投入され、320i(2Lターボ)、320d(2Lディーゼルターボ)、330i(2Lターボ)、340i(3L直6ターボ)という構成に。2016年には1.5L直3ターボ搭載の318iが追加された。駆動方式はFRで、320iには4WDも用意される。
スポーツステーションワゴンを血統にもつワゴンだけあって、高速走行時の安定感は言うまでもない。リアシートが3分割式になっているので荷物量や荷物の形状に応じて自由に荷室を広げられる。リアゲートにガラスハッチが備わったのも便利。レジャーだけでなく往復の道中も楽しみたい人にピッタリの選択だ。
▼検索条件
BMW 3シリーズツーリング(2012年9月~2019年8月生産モデル)×全国●第1位|スバル レガシィツーリングワゴン(4代目)
(2003年5月~2009年4月)
レガシィツーリングワゴンは4代目となるBP型から全幅が1730mmとなり3ナンバーに。前後のトレッド(タイヤの左右間距離)が大きくなったことで操縦安定性や取り回し性が良くなっている。ボディ構造は先代から一新され、大幅な軽量化を実現。これらの改良で走りの質感が大きく向上した。
エンジンは2L NAのSOHCとDOHC、2Lターボ、3L 6気筒を用意。エンジンはいずれも水平対向だ。2007年からは2.5L NAもラインナップに加わった。2Lターボはツインターボからツインスクロールのシングルターボに変更。これにより先代まで言われていたターボ切り替え時の息継ぎがなくなりスムーズな走りを実現している。
第3位のBR型レガシィの部分でも触れたが、レガシィは北米からの要望でBR型以降はボディサイズを拡大している。BP型は日本の道にマッチした最後のレガシィとも言えるため、今後もその人気は衰えないはず。生産終了からすでに10年以上経過し中古車相場も底値に到達。まだ流通量も豊富にあるので、欲しい人は条件に合うものをじっくり探してみよう。
▼検索条件
スバル レガシィツーリングワゴン(2003年5月~2009年4月生産モデル)×全国総括
2000年代前半までは、レジャーに使える遊び車といえばミニバンとステーションワゴンが主流だった。しかし需要がワゴンからSUVへと移り変わっていく中で、ステーションワゴンの製造から撤退するメーカーも出るほど国産ワゴンの人気には陰りが見えた。
ステーションワゴンにはハッチバックと同じような感覚で運転できたり、車重が重く、重心が高いSUVでは味わえないスポ―テイな走りができるなど、魅力も多い。
また、自宅やよく出かける場所の駐車場事情から全高が1550mm以内に収まるモデルじゃないとダメというケースもある。そんな人にとってステーションワゴンは欠かすことのできない存在だ。
1989年に初代レガシィツーリングワゴンが登場して、日本でステーションワゴンが盛り上がって以来、国産ワゴンはレガシィの一強状態が続いていた。ベスト10にレガシィが3台もランクインしていることからも、レガシィがいかに魅力的なモデルかがわかるはず。
また、ステーションワゴンはヨーロッパメーカーが得意とするジャンルで、中でも3シリーズツーリングは利便性と走りを両立されたモデルとして人気が根強い。
紹介した車種以外にも使い勝手に優れたステーションワゴンもたくさんある。日常での利便性、レジャーで使える積載性、移動時も楽しめる走行性などのバランスを考えた車選びをしたい人はこのジャンルにぜひ注目してほしい。
自動車ライター
高橋満(BRIDGE MAN)
求人誌編集部、カーセンサー編集部を経てエディター/ライターとして1999年に独立。独立後は自動車の他、 音楽、アウトドアなどをテーマに執筆。得意としているのは人物インタビュー。著名人から一般の方まで、 心の中に深く潜り込んでその人自身も気づいていなかった本音を引き出すことを心がけている。 愛車はフィアット 500C by DIESEL
【関連リンク】
あわせて読みたい
- アウトドアブームの過熱を引き金に、規格外に車内が広い車の注目度が上がる!?
- 【総予算100万円!】格安90’sミニバンを自分仕様に仕上げて遊ぶ(後編)
- 先代BMW 3シリーズ(F30型)を買うなら、総額150万円以下が狙い目だ!
- トヨタと共同開発中のピュアEV、スバル ソルテラ
- 【トヨタ タンクの中古車を買うなら?】オススメの選び方や相場、グレードなどを徹底解説
- 現行型ヴォクシーの平均価格が200万円切り目前|迫力重視の「煌」も、燃費重視のハイブリッドも買い時到来
- SUVじゃなくていいじゃない! この夏、「キャンピングGT」に乗ろう!【カーセンサー8月号】
- 【総予算100万円!】格安90’sミニバンを自分仕様に仕上げて遊ぶ(前編)
- 2022年モデルのGT-Rニスモ、スペシャルエディションを投入
- 【試乗】新型 日産 ノート|市販モデルではプロトタイプのネガ部分が消え、スタビリティの高さが際立った