「車を見に行っても、どこをどう見たらいいのか……」
そんな方々の悩みを解消すべく、実際に販売店で実車を見ながらチェックポイントを解説。これを参考に、気になる車に会いに行こう!

▲今回見てきたのは2006年式の3代目ホンダ オデッセイ。ミニバンながらスポーティなフォルムと走りが特徴だ ▲今回見てきたのは2006年式の3代目ホンダ オデッセイ。ミニバンながらスポーティなフォルムと走りが特徴だ

手頃な価格で検討できるスタイリッシュなミニバン

3列シートミニバンながら、乗用車のように低重心なフォルム。

加えて、優れたハンドリング性能を持ち合わせ、一躍人気車種となったオデッセイ。

今回見てきた3代目はその特徴をさらに進化させ、2WD車は一般的な立体駐車場にも入る全高1550㎜という低さで、よりスポーティさを増したモデルだ。

生産終了から10年以上たった今でも人気は根強く、若年ユーザーの初めての愛車として、また軽自動車からの乗り替えとしても選ばれることが多いという。

オデッセイの特徴としてミニバンというよりも、いざというときに+2名乗れるステーションワゴンという感覚で選び、普段はリアシートをたたんで荷室として使っているユーザーも多いようだ。

今回は、オデッセイの取り扱いが多く知識も豊富な販売店で、全グレードの中でも特にスポーティな仕様の「アブソルート」を見てきた。

取材をもとに実車確認のポイントを解説する。

上級グレードながら価格も総額39.7万円と手頃だが、このような物件を見てくるときは、何に注意すればよいのだろうか。

ホンダ オデッセイ

今回見た車

ホンダ オデッセイ(3代目)

ホンダの7人乗りミニバン。室内スペースを広く取りながらも、全高が低く構えられスポーティな走行が可能
●総額/39.7万円(本体価格/20.0万円)
●年式/2006年式
●走行距離/9.5万km
●修復歴/なし
●カーセンサー認定/3.5点
※2019年1月29日時点の情報

CHECK POINT 1
キズだけではなく色あせの有無も確認しておこう

最終型でも登場から10年以上経過している3代目オデッセイ。

外装の傷みが生じている物件も散見されるので、キズの有無と塗装の劣化に注意をしておこう。

また、アブソルートは専用のエアロパーツを装着しているため、前後バンパーが車止めなどで擦っている物件も多く要確認だ。

他に、ヘッドライトも経年劣化しやすい部分。汚れやくすみだけではなく、細かいヒビが発生しているものもあるそうだ。

ひどいと磨きだけでの修復は難しく、丸ごと交換する必要が出てくる。

見た目だけではなく、光量にも影響する部分なので、しっかり確認しておこう。

▲【フロントバンパー】大きく張り出しているフロントバンパーは、特にキズついていることが多い箇所のひとつ ▲【フロントバンパー】大きく張り出しているフロントバンパーは、特にキズついていることが多い箇所のひとつ
▲【ヘッドライト】スタイリッシュな青色のヘッドライト。樹脂製のため紫外線などの影響でくすみやひび割れが起こりやすい ▲【ヘッドライト】スタイリッシュな青色のヘッドライト。樹脂製のため紫外線などの影響でくすみやひび割れが起こりやすい

CHECK POINT 2
気にするべきは2、3列目ではなく運転席のヘタリ

アブソルートのフロントシートは、スポーツカーのようにサイドサポート部が大きく張り出している。

運転中のホールド感は抜群だが、乗り降りの際に擦れることが多いため、この部分のダメージをチェックしておこう。

逆に2、3列目のシートは、他のミニバンと比較して使用感が少なく状態の良い物件が多いようだ。

▲【フロントシート】ホールド性を高めるためのサイド部分が傷みやすい。中には擦れているだけではなく、破けているものもあるという ▲【フロントシート】ホールド性を高めるためのサイド部分が傷みやすい。中には擦れているだけではなく、破けているものもあるという

CHECK POINT 3
燃料代などを気にするならグレード選択は要注意だ

3代目オデッセイには、グレード問わず同型の2.4Lエンジンが搭載されている。

ただし、スポーティグレードのアブソルートだけはエンジンに専用のチューニングが施されたパワーアップバージョンで、ミニバンでは珍しいハイオク仕様車となる。

燃料代とスタイリング重視派なら標準グレードで検討してみよう。

▲【給油口の裏】「無鉛プレミアム」という表記がある物件はハイオク仕様車 ▲【給油口の裏】「無鉛プレミアム」という表記がある物件はハイオク仕様車

CHECK POINT 4
社外パーツが装着された物件の割合が高いのが特徴

カスタムベース車としても人気のため、流通物件の約半数が何かしらのカスタムがされている状況。

ホイールを交換した程度のものから、ターボ化や内装をすべて張り替えるなどハードなものまで様々。

個性で選べるとも言えるが、乗り心地や燃費に影響するものもあるので装着パーツに不安や疑問がある場合は販売店に聞いてみよう。

▲【アルミホイール】左:純正ホイール、右:インチアップされた社外アルミホイール ▲【アルミホイール】左:純正ホイール、右:インチアップされた社外アルミホイール
文/小鮒康一(フナタン)、写真/稲葉 真


※雑誌版カーセンサー 2019年4月号(2019年2月20日発売)の記事「気になるクルマに会いに行こう」をWEB用に再構成して掲載しています

副店長 石塚慶之さん

取材協力

株式会社プラウド 市原16号店 副店長 石塚慶之さん

「株式会社プラウド 市原16号店」
ローン審査に自信有! まずはご連絡下さい! 他店で否決の場合でもOK実績有!
住所:千葉県市原市八幡海岸通1969-12
電話:0436-63-7975

小鮒康一(こぶなこういち)

自動車ライター

小鮒康一(フナタン)

スキマ産業系自動車ライター。元大手自動車関連企業から急転直下でフリーランスライターに。中古車販売店勤務経験もあり、実用車からマニアックな車両まで広く浅く網羅。プライベートはマイナー旧車道一直線かと思ったら、いきなり電気自動車を買ってしまう暴挙に出る。愛車は日産 リーフ、初代パルサー、NAロードスター。