▲予算100万円でVIP系ミニバンも夢ではない! 流通する物件の傾向を理解して、初代アルファードを手に入れよう ▲予算100万円でVIP系ミニバンも夢ではない! 流通する物件の傾向を理解して、初代アルファードを手に入れよう

絶大なる人気を誇る最上級ミニバン

トヨタ アルファードは、兄弟車のヴェルファイアとともに、日本はもとより東南アジアをはじめとする海外でも高い人気を誇るトヨタの最上級ミニバンだ。

他の3列シートミニバン同様、ファミリーカーとしての使い勝手はもちろんだが、アルファードの魅力はそれだけではない。その広くて上質な室内空間や快適な乗り心地などから、VIP向けハイヤーなど、従来の高級セダンが担っていたポジションまで守備範囲を広げている。

最上級ゆえに新車の価格は高く、現行型の本体価格は最も廉価なガソリン車のX(標準ボディ)でも330万円オーバー。ちなみに最も高いハイブリッド車のエグゼクティブラウンジS(エアロボディ)は750万円オーバーだ。

人気車だけあり、中古車相場も高値安定。現行型の平均価格は408万~410万円の水準をキープ。2008年5月~2014年12月に生産された2代目でも、つい最近、ようやく200万円を切ったばかりだ。

というわけで、予算100万円で最上級ミニバンのアルファードを狙う場合、必然的にターゲットは2002年5月~2008年4月に生産された初代に絞られる。

初代は生産終了からすでに10年経過しており、中古車の平均価格は55万円程度まで下がっている。しかも中古車流通量はいまだに1500台超をキープ。

つまり、予算100万円あれば、かなり広い選択肢を確保できるというわけだ。

▲トヨタ アルファード(初代)。画像は2002年式▲トヨタ アルファード(初代)。画像は2002年式
▲内装。2世代前のモデルとはいえ、高級感はお墨付きである。画像は2002年式▲内装。2世代前のモデルとはいえ、高級感はお墨付きである。画像は2002年式

第1のバリューは“選りすぐり感”

だが注意すべき点もある。それは「年式」と「走行距離」。ご存じのとおり、初度登録から13年経過した車は自動車税が15%程度上がってしまう。

初代アルファードは、2.4L車と3L車の2タイプあり、2.4L車の場合は6700円/年、3L車では7600円/年、それぞれ標準税率よりアップする。

一方、1500台超ある初代アルファードの平均走行距離はおよそ10万km。つまり、平均価格55万円を目安に初代の中古車を探した場合、視界に入る物件のほとんどが走行距離10万kmオーバーの物件となる。

年式や走行距離は、直接的に物件の状態を表すものではない。13年落ちでも走行距離10万kmオーバーでも、状態の良い物件が見つかる可能性はある。

だが、1500台以上ある中古車から納得の1台を見つけるには、何かしらの目安はあった方が良いだろう。

そこで注目すべきなのが、第1のバリュー。つまり“希少価値”だ。

ここでは“選りすぐり感”を意識して、以下の3点を物件選びの条件に設定してみた。

【1】予算は総額100万円
【2】年式の下限は自動車税がアップしない2005年式
【3】走行距離は平均値より少ない9万km以下


2005年式以降で走行距離8万km未満の物件に注目!

下の円グラフをご覧いただこう。これは走行距離「9万km以上」と「9万km以下」の他に「修復歴あり」も加え、流通量全体における割合を示したものだ。

▲2018年8月1日現在、カーセンサーnetに掲載される初代アルファードの全物件より走行距離9万km以下/以上(修復歴なし)、修復歴ありの割合を示したグラフ▲2018年8月1日現在、カーセンサーnetに掲載される初代アルファードの全物件より走行距離9万km以下/以上(修復歴なし)、修復歴ありの割合を示したグラフ

「走行距離9万km以下」かつ「修復歴なし」の物件は流通量全体の35%。そのうち、予算100万円で狙える物件は全体の17%まで絞り込まれる。台数に換算すると、ざっと250台ほどになる。

下記折れ線グラフは、その17%の物件のなかで、「2005年式以降」の物件のみ抽出し、2.4L車と3L車それぞれの台数を走行距離別にプロットしたもの。

▲2018年8月1日現在、カーセンサーnetに掲載される「総額100万円以下・走行距離9万km以下・修復歴なしの初代アルファード」のうち2005年式(初度登録から13年未満)、2006年年式それぞれの台数▲2018年8月1日現在、カーセンサーnetに掲載される「総額100万円以下・走行距離9万km以下・修復歴なしの初代アルファード」のうち2005年式(初度登録から13年未満)、2006年年式それぞれの台数

このグラフでは、2本の「2005年~」の線(ブルー・グレー)の他に、「2006年~」の線(オレンジ・イエロー)を加えている点に注目。

これは、2005年4月に初代がマイナーチェンジしたことが原因。「2005年~」のデータには前期型も混ざってしまうため、後期型に狙いを絞る参考として「2006年~」のグラフを追加している。

走行距離の上限を9万kmに設定すると、2.4L車を中心にある程度の選択肢を確保できることが分かる。

だが、さらなる“バリュー”を追い求めるなら、ギリギリの選択肢が残る走行距離の上限は8万kmまで下げてもよさそうだ。3L車の比率が高まるが、後期型ならトランスミッションが4ATから5ATに進化している点にも注目だ。

繰り返しになるが、走行距離10万km超でも状態の良い物件に巡り合える可能性はある。したがって、上記の条件はあくまでデータ上のバリュー(希少性)を追求した参考値と考えてほしい。

希少性の高い条件をしっかり捉えた「第1のバリュー」を満たしたうえで、そこから選択肢が少しずつ広がるように、走行距離や年式などの条件を変化させていくのだ。こうすることで、「第2のバリュー」である、より自分のニーズにマッチした“本質的な価値”のある物件が見つかるはずだ。

第1のバリューをクリアした物件は下段のボタンよりチェックできる。ぜひ、ここからさらに第2のバリューを追い求め、より良い1台を見つけてほしい。

text/中野剛
photo/トヨタ、カーセンサー

▼検索条件

トヨタ アルファード(初代) × 総額100万円以下 × 2005年式以降のモデル × 総走行距離9万㎞以下 × 修復歴なし

▼検索条件

トヨタ アルファード(初代) × 総額100万円以下