冬はすぐそこ……ということで「小粋な実力派ヨンク」を探してる人は現行フィアット パンダ4×4で決まりでしょう!
2017/11/28
この時期、現行フィアット パンダ4×4が気になって仕方ない
「そろそろ冬」というタイミングがやってくるたびに、一部輸入中古車ファンの心をざわつかせるヨンク(四輪駆動車)があります。
その車の名は現行フィアット パンダ4×4。
小粋でカジュアルなイタリアン・コンパクトである現行フィアット パンダをベースに作られたヨンクです。なぜこの時期になると一部輸入中古車ファンがざわつくのかと言いますと、理由は大きく分けて2つあります。
ひとつは、単純に言って「すごくいい車だから」です。
「いい車」というのも漠然としてますが、ド定番ではなくやや個性的なモノを好むタチで、ちょっと小粋な輸入コンパクトカーが好き。
なおかつ冬を前に「ヨンクが1台あると便利なんだよね~」と考えている人ならば、きっと現行フィアット パンダ4×4のことをしみじみ「いい車だなぁ……」と思うことでしょう。
デザインは見てのとおり秀逸、というか非常に小粋。
普通のFF現行パンダも輸入コンパクト好きには刺さるデザインだと思います。が、ヨンクらしく車高を65mm上げ、専用デザインとなる前後バンパーの下にアンダーガードを備え、そして「タスカングリーン」などの特別色を身にまとっているパンダ4×4はさらにステキです(と、思われます)。
そして内装デザインも「さすがのイタリア物」といった感じでしょうか、ある種の人にはかなり刺さるはずです。
ファニーな見た目からイメージする以上のオフロード性能
かわいい顔して実は走りも秀逸です。0.9L 2気筒の「ツインエアエンジン」は最高のビート感ですし、舗装路での乗り心地はきわめて快適。
背が高いのでカーブでは若干ロール(車体の傾き)が強めかな? とも感じますが、非常によく粘りますので不安感はいっさいありません。「粘り腰の小兵力士」といった感じでしょうか? わかりませんが。
また、同じくかわいい顔してオフロードや雪道でもなかなかの実力を発揮します。
4WDシステムは油圧式多板クラッチで前後をつないだトルクオンデマンド式というやつ。
詳しいメカニズム解説は完全に割愛しますが、路面状況に応じて必要なところへ必要な分だけ、的確に駆動力が分配されます。
そりゃクロカンみたいな本格四駆ではなく「生活四駆」と呼ばれるタイプの車ですから、超豪雪地帯やゴビ砂漠みたいなところではもしかしたら微妙なのかもしれません。
でも、筆者がそれなりの雪道(具体的には長野県の白馬村)で試乗した際には「ぜんぜん十分というか、十分以上じゃないか!」と思ったものです。
4WDシステムの優秀さもあるのでしょうが、車としてのバランスが良く、そしてそもそも最近の車としてはかなり軽量なので(車両重量1130kg)、雪道に強いんでしょうね。
冬の白馬村でも非常に安心して走れたことをよく覚えています。……この時期、やっぱり欲しいですね、現行パンダ4×4。心が大いにざわつきます。
人気の限定車ゆえに市場にモノがない?
以上のとおり「とってもいい車」な現行フィアット パンダ4×4なわけですが、一部の輸入中古車ファンが冬を前に心をざわつかせてしまう理由が、もうひとつあります。
それは「モノがない」ということです。
そう、欲しくても、中古車市場にそもそも物件がないのですよ。や、ないってこともないのですが、非常に少ない。それが、一部輸入中古車ファンの悩みのタネでした。
なぜ市場に物件が少ないのかといえば、理由は2つあるはずです。ひとつは、「そもそも限定車だから」ということ。
現行パンダ4×4は残念ながらカタログモデルじゃなくて限定車なんですね。最初は340台限定で登場し、その後もこまめに60台とか120台とかが追加発売されました。
つい最近も2年ぶりに100台限定で売りに出されました。が、やはり限定は限定ですから、どうしたって市場に出てくる数は少なくなる……ということです。
流通量が少ないもうひとつの理由は――これはソースなしの推測にすぎませんが――すでに乗っている人がなかなか手放さないからなのかもしれません。
まぁそりゃそうですよね。かわいくてオシャレで手頃なサイズで、車としての実力も高くて、そしてちょっとした希少価値もあって……という車を、オーナーはなかなか手放さないでしょう。
欲しいし、それを買うお金も(いちおう)あるのに、肝心のモノが市場にない。……これ以上心がざわつくことってあるでしょうか?
狙い目は総額200万円ちょいぐらいの低走行物件
しかし安心してください。今季はあります。
まぁ「ある」といっても「昨シーズンの5台から今季は15台になりました」ぐらいのレベル感ですが、それでも昨年の冬前と比べればぜんぜんマシです。
お値段は、もちろん個体によって千差万別なんですが、ざっくり言うと支払総額180万から230万円ぐらいが相場というイメージ。中心となるのは「車両190万円前後/総額210万円前後で、走行距離は2万kmぐらい」でしょうか。
この支払総額がお買い得かどうかというと、意見は分かれるかもしれません。しかし筆者はズバリ「お買い得!」と判断します。
先日2年ぶりに発売された限定100台の新車が車両価格251万6400円。支払総額は、たぶんですが270万円か280万円ぐらいなはず(※数字は筆者独自算出)。
となると、上記で仮定した中古車の支払総額との差額は60万から70万円ぐらいです。
この差額を見て「大したことないね。それぐらいの差額なら私は新車を買いますよ!」と感じる人は、それでいいでしょう。新車、最高ですよね。
でも、もしも「……ううむ」と内心思う人、つまり筆者と似たようなフトコロ事情で暮らしてらっしゃる人は、ぜひ中古車の方もいちおう検討してみるべきかと愚考します。
もちろんモノにもよりますが、走行1万km台とか2万km台なら「新車みたいなもの」とも言えるコンディションだったりしますし、新車としての保証期間が終わっちゃってる年式だったとしても、現行フィアット パンダ4×4は、そうそう壊れまくる車でもありませんし。
ということで、かわいげがあって実力も十分な生活四駆をこの時期にお探しの人は、せっかくですから現行フィアット パンダ4×4のユーズドカーにぜひぜひ注目していただきたいなと思う次第です。
▼検索条件
フィアット パンダ4×4(現行型)この記事で紹介している物件
あわせて読みたい
- 西川淳の「SUV嫌いに効くクスリをください」 ランボルギーニ ウルスの巻
- 先代BMW 3シリーズ(F30型)を買うなら、総額150万円以下が狙い目だ!
- 【試乗】メルセデス・ベンツ 新型Sクラス│”新時代の車”を堪能できるラグジュアリーセダンの最高峰!
- 植田圭輔さんが、真っ赤なポルシェで緑の中を駆け抜ける!
- 【試乗】新型 アウディ A4 アバント│実用性の高いアバントボディがクアトロらしい俊敏な走りとマッチし、絶妙にバランスがとれた逸品
- 手にするものはすべてがアート。自然を愛するアーティストは世界で1台だけのメルセデス・ベンツ Gクラスに乗る
- アルピナ B8 4.6リムジン。それはある意味「永遠の命」をもつ希少名車だった。【NEXT EDGE CAR】
- おでかけは、あえて2台で。家族のようなランドローバー ディフェンダー90とルノー カングー
- 「燃費」から「愛着」へ。エコ視点で選んだのは、中古のボルボ XC60だった
- 【名車への道】’14 BMW i8