▲皆さんご存じプリウス。あまり知られていないEXとは!?▲皆さんご存じプリウス。あまり知られていないEXとは!?

すっかり一般的となったハイブリッドカー

10年前の2007年には約33万台ほどだったハイブリッドカーの保有台数が、2016年には約555万台と大幅に増加。すっかり世の中に浸透しました。「次の車はハイブリッド車にしようかな」さらには「手ごろな価格帯でそんなに大きくないやつを」と考えておられる方も多いのではないでしょうか?

「値段も安めでちょうどいいサイズのハイブリッドカー」という条件で考えると、真っ先に思いつくのはトヨタ アクアでしょう。

▲「いろいろ手ごろなハイブリッド車」トヨタ アクア▲「いろいろ手ごろなハイブリッド車」トヨタ アクア

同クラスにはホンダ フィットハイブリッドもありますが、こちらのハイブリッドシステムは、常にエンジンが始動していてモーターはあくまで補助というタイプ。モーターだけのEV走行ができないという点で、やや魅力が劣ると言わざるを得ません。

では、そんなアクアの相場はどんなものかと見てみると、安いものなら総額60万円~といった感じ。しかし、そのあたりの個体は軒並み走行距離が10万kmオーバーか、修復歴があるものばかり……。さすがの人気車種、安くて程度の良いものを探すのはなかなか難しそうです。

しかし、諦めるのはまだ早い! 実は近い価格帯でもっと低走行な個体が狙える車種があるのです!!

知る人ぞ知る2代目プリウスの最終形「EX」

▲トヨタ プリウスEX(2009~2011年)。法人ユーザー向けのグレードですが、装備は不満のないレベル ※写真は標準プリウスですがデザインは同様▲法人ユーザー向けのグレードですが、装備は不満のないレベル ※写真は標準プリウスですがデザインは同様

それがこのプリウスEXです。

……まあ見てのとおり、ぶっちゃけて言うと2代目プリウスです。3代目プリウスのエンジンが1800ccになってしまったため、自動車税の安い1500ccの2代目を法人向けに「プリウスEX」として継続販売したものです。

法人向けだったため、ベーシックな「S」グレードをベースにフォグランプやホイールカバーなどをカットして価格を抑えた仕様となっています。ボディカラーもホワイト、シルバー、ブラックとモノトーンな色のみですが、必要な装備は標準で付いているため、日常のアシとして不満が出ることはないハズです。

また、法人がメインということで、定期点検などをディーラーでキッチリ受けてきた個体が多いというのも特徴です。ハイブリッドカーは機構が複雑なので、定期的にちゃんと点検整備を受けているというのは大きなメリットと言えるでしょう。

▲後席がミニマムなアクアに対して余裕のプリウス ※写真は標準プリウスですがレイアウトは同様▲後席がミニマムなアクアに対して余裕のプリウス ※写真は標準プリウスですがレイアウトは同様

「でも、プリウスって大きくない?」とお思いのアナタ! 実は全幅で比べると、たったの30mmしか違わないのです(1695mmのアクアに対してプリウスEXは1725mm)。それでいて全長は450mmもプリウスEXの方が長いので、後部座席と荷室がミニマムなアクアより余裕の室内空間が得られるというわけなんです。狭い道などで影響があるのは主に横幅ですから、運転が苦手な人でもアクアとプリウスEXで大きな違いはないでしょう。

では、果たしてどのくらいの相場なのでしょう? アクアと同じく支払い総額60万~70万円の価格帯で見てみると、修復歴なしで走行距離5万~7万kmの物件が狙えてしまいます。つまり、アクアを購入するのと同等の予算で、より上質であろう車両を手にすることも夢ではないということです。

そして車格的にもアクアよりも上のプリウスEXですから、買い得感はかなり高いと言えます。さらに、登録から13年を経過したガソリン車は自動車税が重課となりますが、ハイブリッド車は除外されます。長く保有しても負担が増すことがないのも嬉しいポイントです。

「手ごろな値段でちょうどいいサイズのハイブリッドカー」を探している方は、ぜひチェックしてみてください!

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トヨタ プリウスEX(初代)
text/小鮒康一
photo/トヨタ自動車