大排気量こそ高級車の証? たっぷりのパワーと優雅さを味わえる5L超級エンジンの魅力
カテゴリー: 特選車
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2015/03/13
ありあまるパワーこそ高級感の演出
かつてハイパワーの代名詞であったターボ技術は排ガス規制を満たせず、一時期絶滅の危機に瀕しました。しかし、最近では技術の進化により「エンジンのダウンサイジングと高効率化」をもたらし、再注目されています。
そういう意味では、大排気量エンジンはだんだんと過去のモノになろうとしているのかもしれません。とはいえ、大排気量エンジンには“ならでは”の魅力があるんです。
大排気量エンジンが高級車に採用されるのは、無駄の美学であり贅沢だからです。もちろん静粛性、耐振性といった理由もありますが、自動車メーカーの技術を“見せつける”場であるとも言えます。そして、アクセルペダルに直結したようなエンジンの出力の仕方や、低速域からグイグイ車を加速させる力強さが高級感の演出につながるんです。
というわけで、今回は総額350万円以下でカーセンサーアフター保証対象車が狙える排気量約5L以上(4900cc~)のモデルをご紹介。原稿執筆時点(2015年3月10日現在)ではトヨタ センチュリー(現行型)、レクサス LSハイブリッド、M・ベンツ CLSクラス(旧型)の3つがターゲットとなります。
センチュリーが100万円台からでも狙えるという奇跡
センチュリーは万人向けではなく、日本を代表する政財界の重鎮のために作られた車。ドライバーズカーではなく、その証拠に後席のスペースを最大限確保するため、運転席はあまり後ろまで下がらない設計になっています。カタログにも「運転手さんのために」というフレーズがあるほどです。
搭載する5L V12エンジンは「強烈」や「過激さ」とは無縁です。最高出力は280psしかありませんが、最大トルクは49.0kg-m。どんな速度域でもウルトラスムーズです。たとえ他の車の方が速かろうと、その優雅さたるや世界一と言えるかもしれません。そのアフター保証対象車が100万円台からでも狙えるなんて、もはや奇跡的です。
レクサスのフラッグシップは動力性能も燃費性能も両立
LSハイブリッドはレクサスブランドの最高峰で、伝統と格式を重んじたセンチュリーとは異なる高級車へのアプローチがなされています。最先端技術と独自のデザインフィロソフィである「Lフィネス」が採用されています。
パワートレインは5L V8エンジンと電気モーターの組み合わせ。この選択は「ハイブリッドシステムによる新しい動力源の提案」とも捉えられます。つまり、世界をターゲットとするレクサスのフラッグシップは、動力性能が他の高級車に負けていないだけでなく、エコであることも求められているのかもしれません。
CLSクラスは大排気量モデルの方がオトク?
CLSクラスには複数のエンジンが設定されていますが、現在「総額350万円以下のアフター保証対象車」という条件で狙えるのは5461ccのV8エンジンを搭載したCLS550だけです。
M・ベンツのみならず同一モデルで複数のパワーユニットを搭載するものは、大排気量モデルの方が新車時価格が高く設定されます。しかし、中古車となるとユーザーは維持費を気にするのか、排気量の小さいエンジンを搭載しているグレードの方が高値で安定する傾向にあります。そういう点でもCLS550は対象台数こそ少ないですが、狙い目だと思います。
高級車はある意味「高級車」という乗り物
センチュリーやLSハイブリッドは送迎用車両として使われていたと思われるものが多く、350万円以下の物件は走行距離が多めなように見受けられますが、極端に不安がる必要はありません。むしろ送迎用車両はしっかりメンテナンスされてきたものが多いので、修理するとお金が予想外にかかる内装のヤレ具合を気にすると良いでしょう。それでも不安に感じる場合は、アフター保証への加入をオススメします。
この手の高級車はある種、リッター20kmが当たり前の昨今のコンパクトカーとは別の乗り物だと言えます。たっぷりのパワーで優雅に走ることこそが高級車に求められていることなのですから。そんな高級車の快感を、ぜひ格安価格で味わってみてはいかがでしょう?