Q. 納車されてすぐ、目立つキズを発見。無料で修復してもらえますか？

納車後、助手席側に目立つキズを発見しました。購入時からあることは間違いありません。無料で修復してもらうことは可能ですか？

A. 目立つキズであれば納車前に確認できたはず
納車されたあとの無償修理は難しい

結論からいうと、納車されたあとの無償修理は難しいでしょう。理由は、キズがどの段階でついたかを立証するのは困難であるということ、そして中古車の売買が「特定物売買」にあたるという点にあります。

中古車は、特定物を取引の対象としている「特定物売買」にあたり、新車と違って、ある程度のキズがついているのは仕方がないという前提のもと、キズのある状態を考慮した値付けがされており、買い主もそれに納得して契約したと考えられます。

ただし、契約前にはキズがなく、納車までにキズがついたことを証明できる写真などがあり、かつ納車時の指摘であれば、販売店の「善管注意義務違反」として、無償での修理が可能な場合もあります。

ここがポイント！

中古車は特定物売買にあたり、一般的に確認できるキズならば、納得して購入したと取られる。車体のキズは購入前に念入りにチェックしたい。

■使える法律用語■

特定物（とくていぶつ）
取引の目的物としての個性があって契約が成立するもの。中古車の場合は、同じ商品が2台と存在しないので特定物にあたり、売主はその特定の物を買主に引き渡さなくてはならない。