ホンダ フリード ▲最新のホンダデザインのトレンドを織り込んで次期フリードを予想した。過剰なプレスラインが取り払われ、シンプルな雰囲気に仕上がることに期待したい。前進感を表現する後ろ上がりのモチーフは踏襲か

2022年度上半期売り上げNo1ミニバン、ホンダ フリード

2022年度上半期、国内で最も売れた3列シートミニバンがホンダ フリードだ。そんな小型ミニバンが2回目のモデルチェンジを迎えて3代目にバトンタッチを果たす。

最大の進化点はハイブリッド機構の完全リニューアルだ。現行モデルには、エンジン主体の1モーター式「i-DCD」が使われているため2モーター式のストロングHEVである競合車、トヨタ シエンタに見劣りする点は否めない。

これを改善すべく、次期モデルには2モーター式の「e:HEV」が起用される。フィットやヴェゼルに搭載されお馴染みとなった同システムは中低速域ではエンジンで発電してモーターで走り、高速域ではエンジン直結状態に切り替わって効率の良い走りを発揮。

「e:HEV」搭載によって次期モデルのWLTCモード燃費は、28.0㎞/L前後まで向上する可能性が高い。なお、シャシーに関しては現行モデル用が改良および流用されていくことになるだろう。

ホンダ フリード▲2008年にモビリオ後継車として発売された初代。クラス初のキャプテンシートやスラントノーズが作り出すワンモーションフォルムが売りに掲げられた。のちに2列シート5人乗りも設定されている
ホンダ フリード▲2016年に登場した現行2代目フリード。前後乗員間隔が拡大されハイブリッド仕様に4WDモデルが用意された。福祉車両も視野に入れて開発された5人乗りには取り外し可能なラゲージボードが備えられている

キャプテンシートを継承

ライバル車シエンタにはない強みとして、2列目キャプテンシートは次期モデルにも継承される公算が大きい。3列目へのウォークスルーが可能でゆったりと座れる点

福祉車両に転用しやすいスロープ仕上げの2列シート5人乗りも継続設定される。ただし、フリード+の名称は見直されてフリードに組み込まれバリエーションのひとつに位置づけられそうだ。

安全デバイスが大幅進化

安全デバイスも世代交代される。単眼カメラは検知能力の高いワイド版に差し替えられ、ミリ波レーダーは廃止。代わりに近距離の障害物を検知する前後ソナーが備わる。

これにより、現行モデルにはない「自動ハイビーム」や「ブラインドスポット警告」、さらに先ごろN-WGNでホンダ車として初設定された「急アクセル抑制機能」などの採用が予想される。

次期フリードだが、デビュー時期は現行モデル発売から7年が経過する2023年が濃厚だ。シンプルなフロントフェイスと後ろ上がりのモチーフが踏襲され、N-BOXやステップワゴンとは異なる印象のサイドビューなど見どころは多い。

※2022年11月18日現在における新型車の発表についての予測記事です。発表を保証するものではありません

【諸元・スペック】
■予想発表時期:2023年以降
■全長×全幅×全高:4270×1695×1710(mm)
■搭載エンジン:1.5L 直4+モーター
 

文/マガジンX編集部
写真/マガジンX編集部、ホンダ