日産 スカイライン≪モデル概要&購入アドバイス編≫
2010/03/19
高い動力性能としっかりした足回りで
意のままに操れるスポーティなFRセダン
モデル概要
日本を代表するトラディショナルな4ドアセダンとして親しまれてきた日産スカイライン。初代は昭和32年に誕生し、現行のV36型で12世代を数える。3代目で登場したGT-Rのイメージが強かったため、ユーザーからは常に高いスポーツテイストが求められてきた。V36型は感性に訴える走りで、その要望に応えている。低回転、高トルクで燃費を稼ぐ時代にあって、あえて高回転型のエンジンを採用。左右完全対象の吸排気系レイアウトなどで、濁りのないサウンドを作り込んでいる。
特に、インフィニティ“G”シリーズとして販売される北米での評価は高く、現地ではBMW3シリーズの好敵手という存在だ。
メカニズム
エンジンは3種類で、5ATと7ATが存在
全モデルにV型6気筒のVQ型エンジンを搭載。これは北米の雑誌社が主催する“10ベストエンジン賞”において、14年連続で選ばれた世界唯一のエンジンだ。排気量は2.5Lと3.5Lでスタートしたが、2008年12月の一部改良で3.5Lを3.7Lに換装。このエンジンには、連続可変バルブリフト機構“VVEL”が採用されている。トランスミッションには、減速時にエンジン回転数を合わせてスムーズに変速できるシンクロレブ制御を採用。デビュー時は5ATだったが、2008年12月に3.7L車が、2010年1月には2.5LのFR車が7ATとなった。
サスペンションは前ダブルウィッシュボーン/後マルチリンク。前後輪の操舵角を制御し、高速での安定性や応答性を向上させる4輪アクティブステアをオプションで設定する。
ドライブフィール
高回転域までしっかり回せるエンジン
走りのしっかり感は、国産車屈指。欧州車と比較しても、その走行性に劣るところは感じられない。ステアリング操作に対する反応は常に一定で、コーナリング中の安心感が高いのはもちろん、大きなギャップを通過した後でも、振動はすぐに収まってくれる。動力性能的には、2.5Lでも一般的なドライバーには十分。エンジン回転数の限界を表すレブリミットは7500rpmと、ライバル他車より1000rpm前後高く、高回転までよどみがない。サウンドも官能的で、回す楽しさが存分に味わえる。
3.5Lエンジンはさすがにパワフルで、腕に覚えのあるドライバーなら、高いシャーシ性能を存分に楽しめるだろう。その上の3.7Lになると、公道でパフォーマンスを使い切るのがはばかられるレベルだ。
内外装
躍動感と上質さも併せ持った内外装
V36スカイラインのデザインテーマは、「ダイナミックフォース、モダンウォームス、クラフトマンシップ」だ。FR車らしいロングノーズのプロポーションで躍動感を演出。抑揚のあるラインとしたことで、モダンでありながら有機的な温かみや色香を表現し、人の手で磨き込んだような面のつながりを重視している。フロントマスクは“ダブルアーチグリル”を先代から継承。リアコンビネーションランプには、4代目から採用された丸型4灯式が引き継がれている。
インテリアはスポーティセダンらしい骨太さに上質さをプラス。標準装備のアルミパネルは、表面研磨によって和紙のイメージを表現している。後席はリクライニングができるほか、アームレスト部はトランクスルーとしても活用可能だ。
購入アドバイス
狙い目グレード
できるだけ流通量の多いグレードで探そう
改良を重ねるごとに装備が充実していくが、比例するかのように流通量も減少。特に2008年式以降はかなり少ないので、2007年式以前で探すのが得策だ。もともと装備が充実しているので、改良前のモデルでも不満はないはず。グレード別では、流通量の最も豊富な250GTがおすすめ。2.5Lでも動力性能は申し分なく、スカイラインらしさを十分に味わえる。さらなるパワーを求めるなら、2007年式の350GTタイプSもしくはタイプSPが探しやすくて◎。購入時チェックポイント
チューニングが施された物件も多数
スポーツ走行が行われていた物件なら、クラッチやシフトの動作に注意したい。外装も下回りまでしっかりチェックしよう。エンジンや足回り も気になるポイント。試乗できない場合も、せめてエンジンをかけて異音のチェックはしておきたい。リコール情報では、運転席側エアバッグの不具合が挙げられている。これは2009年9月から10月にかけて製造された車両の一部が対象。該当車の場合は、エアバッグ交換が行われたかを整備手帳で確認しておこう。日刊カーセンサーの厳選情報をSNSで受け取る
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