今回のテーマ

－放置車両ってホントに減ったの？－

道路交通法の改正によって導入された、民間に委託して業務を行う駐車監視員制度
昨年の6月にスタートしてちょうど1年、ある繁華街では違法駐車が激減したというが
駐車場の整備が遅れている中で、ただ取り締まりを強化するというのは正しいことなのだろうか?
2人の評論家に聞いてみた
MJ ブロンディ

取り締まり重点個所を絞ってさらに強化し
費用対効果をもっと上げてほしい


MJブロンディさん●自動車評論家
えむじぇい ぶろんでぃ
著書に『貧乏人はフェラーリを買へ!』や『浜崎橋じゃなぜ渋滞するのか？』など
多彩な執筆活動をしているライター

　昨年6月の施行直後はすごかったよね。都内の一般道が突然スキスキになっちゃって。7月にごく限られた区域だけ徒歩調査したら、かなり元に戻ってたけど、今でも以前よりはかなり減ってるよね。
　リードでは、「駐車場の整備が遅れている」ってあるけど、実質的にはコインパーキングが増えてるから、お金と多少の手間を惜しまなければなんとかなる。今回の取り締まり強化は、幹線道路を重点的に取り締まって、メインの流れと無関係な裏通りは全然強化しなかったわけで、これは非常にいい方向性だったと思うよ。
　不満なのは、幹線道路全体をまんべんなく取り締まってること。幹線道路にだって、短時間なら止めても問題ないところと、すぐに流れを悪化させる個所とがある。交差店の近辺みたいに。「ここに止めたら車線が減る!」っていうところに止まってる車は、もっとすみやかに取り締まってほしいよ!つーかね、重要交差点には常に一人、監視員を張りつかせといてほしいね。張りついてたら誰も止めなくなるから摘発できなくなって成績は上がんないわけだけど、公益を考えたそのほうがいいでしょ。
　秩序が自然発生するのは、最低限レベルのみ。ある程度規制しなきゃ、みんなダラダラになっちまう。それは相互監視か、法で定めるか、どっちかしかないんだよ。今、相互監視なんて無理でしょ。だったら法で縛るしかない。子供と同じで「これをやったら怒られる」ってのを明確にしないと。ドライバーの良識なんぞに任せてたらメチャクチャになるって。だから俺は、今の「取り締まり重点路線」を、さらに「取り締まり重点個所（交差点）」まで突っ込んで、取り締まりによる渋滞緩和などの費用対効果をもっと上げてほしいと思ってる。