SFのような世界を現実にした究極のカーナビ AR HUDユニット[前編]
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2012/05/22
SFのような世界を現実にした究極のカーナビ AR HUDユニット[前編]
2011年、大きな話題となったサイバーナビのAR(拡張現実)技術。モニターに映した実写映像に、案内表示を重ねる斬新さが注目を集めました。「もうカーナビなんてどれも同じ…」と冷めていた人たちでさえ熱狂したのです。
そして2012年。サイバーナビが、さらに驚きの進化をとげたのです。プロジェクトを統括する、パイオニア株式会社 カー市販事業部の枝久保隆之氏を直撃しました。
究極の直感誘導を可能にしたサイバーナビの進化
■最新のサイバーナビはどこが進化したのでしょうか?まず、世界初となる『AR HUDユニット』です。レーザーを使用した車載用ヘッドアップディスプレイで、ドライバーからは、フロントウインドウの先にAR情報が浮かび上がって見えます。3m先に37インチ相当のモニターがあるイメージです。
■AR HUDユニットのメリットは何でしょうか?
目の前の風景に案内情報が重なっているわけですから、究極の直感誘導が可能になったのです。カーナビのモニターを見るのに比べると視線の移動も最小ですし、情報に焦点が合う時間も短い。とっても運転がラクで安全性も向上します。ちなみに、このようなヘッドアップディスプレイはBMWの5シリーズや航空機のボーイング787などで実用化されています。
レーザーディスクの技術が生かされたHUDユニット
■AR HUDユニットにはパイオニアがAVで培ってきたレーザー技術が活かされていると聞きました。具体的には?コンバイナーと呼ばれる半透明のスクリーンへ、レーザー光線で表示を投影しています。従来のバックライトを光源にした方式では光源そのものが映り込んでしまっていたので、表示の切れ味がよくありませんでした。レーザーなら昼間でも知りたい情報だけがクッキリと見えます。
■どのような情報が表示されるのでしょう?
目的地までのルートや曲がる交差点、ドライブに役立つ施設のランドマークに加え、案内地点の交差点名称、そこまでの距離、時間なども表示します。信号で停止すると、3つ先まで交差点名称を表示するので、前を見たまま進路を確認できます。また高速道路では、SA/PAの名称や施設情報に加えて渋滞情報まで分かります。もちろん従来のように真上からみたシンプルな地図も表示できます。
■AR HUDユニットを取り付けるのには加工が必要なのでしょうか?
取り付けは車に装備されているサンバイザーと交換するだけです。現在、市販されている車の約7割に適合することが確認できています。ほとんどの車に取り付けることができますよ。
AR HUDユニットが最新サイバーナビの目玉だが、進化のポイントはそれだけではないと枝久保さんは言う。
続きは「後編」にて。
パイオニア
カー市販事業部
マルチメディア事業企画部 企画1課
枝久保 隆之氏
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