※この記事はカーセンサー関東版24号2000年6月29日発売号に掲載されていたものをWEB用に再構成したものです

グリルやバンパーを変更し、オフ系出身であることを主張

  • ダイハツ テリオス 走り|ニューモデル試乗
  • ダイハツ テリオス リアスタイル|ニューモデル試乗
↑足回りはかなりしなやかで、乗り心地は快適。しかもコーナーを攻めても不安はない(左)標準で極めて高い位置にあるリアコンビは、スタイル上のアクセントでもある(右)
マイナーチェンジされたテリオスは、8月発売予定の新開発1.3Lターボエンジン、連続可変バルブタイミング機構であるDVTT機構を全エンジンに装着、といった改良点がある。しかし、今回はそれよりもこのテリオスというモデルのイメージをもっとはっきりさせたいという狙いが大きい。

というのはこのクルマ、FRレイアウトをベースにしたオフもこなせる4WDでありながら、新カテゴリーとして、セダンらしさやシティ性なども盛り込んでいたため、どうもそのキャラが見えにくかった。そこで、もうちょっとオフ系出身であることをしっかり主張したいとして、グリルやバンパーといった部分のデザインが変更されている。また一方で、カスタマー層を広げたいということで、価格的な意味から購入しやすいプライスのFRモデルが追加された。

オフロードで快適、コーナーでも不安のないしなやかな足回り

  • ダイハツ テリオス インパネ|ニューモデル試乗
  • ダイハツ テリオス エンジン|ニューモデル試乗
↑よく触れる操作回りには、すべて抗菌素材を採用。CLのメーターはホワイト(左)最新エンジンだけあってクラストップの低中速トルクを確保。実用性は十分(右)
さて試乗したのは、1.3L NAエンジンのCL。オフローダーとして乗るなら、かなりしなやかにまとめた乗り心地が快適で、またその足は、コーナーを攻めても不安はない。ただ新ジャンルのセダンとしてみると、ちょっとエンジン音が高すぎる。

この車でちょっとつらいところは、FRベースで、なおかつテリオスキッドとして使用するため、ベースを軽規格にも収めなければならないこと。というのは、FFに比べるとエンジンとミッションが室内に出っ張るので、その分、左右に分かれて人が座らなければならず、その結果、ドライバー席でいえば、右側が窮屈になる。とはいえ、これはタフな4WDという要素と引き換えになっている部分なので、これを踏まえたうえでこの車を選ぶべきである。

SPECIFICATIONS

主要諸元のグレード CL
駆動方式 2WD(FR)
トランスミッション 4AT
全長×全幅×全高(mm) 3785×1555×1675
ホイールベース(mm) 2420
車両重量(kg) 1040
乗車定員(人) 5
エンジン種類 直4DOHC
総排気量(cc) 1297
最高出力[ps/rpm] 90ps/6000rpm
最大トルク[kg-m/rpm] 12.5kg-m/3200rpm
10・15モード燃費(km/L) 14.0
ガソリン種類/容量(L) 無鉛レギュラー/46
車両本体価格 131.0万円

家村浩明の責任採点

コンセプト 5点 取り回し 4点 加速性能 4点 ブレーキ性能 4点
フィニッシュ 4点 操作系の使い勝手 4点 乗り心地 4点 環境対策 4点
前席居住性 3点 ラゲージルーム 4点 操縦安定性 4点 燃費 4点
後席居住性 3点 パワー感 4点 高速安定性 4点 ステータス 4点
内装の質感 4点 トルク感 4点 しっかり感 4点 コストパフォーマンス 4点
得点合計 79/100
(Tester/家村 浩明 Photo/渡邉 英昭)