スバル レガシィB4 RS タイプB 【プレイバック試乗記】
カテゴリー: スバルの試乗レポート
タグ: セダン
2008/08/04
※この記事はカーセンサー関東版17号2000年5月4日・5月11日発売号に掲載されていたものをWEB用に再構成したものです
国産No.1スポーツセダンに加わった、価値ある傑作モデル
↑走りの性能は「質の高い走り」という表現をお世辞なく使えるほど熟成されている(左)RSKとの外観上の違いはホイールのみ。17インチに対し、こちらは16インチ(右)
限定車ブリッツェンも完売するなど、最近人気、実力ともに文句なしの国産No.1スポーツセダン、レガシィB4に新たに加わったRSタイプB は、まさにベストグレードといえるほど魅力的だ。ターボのRSKに対しNAとなるRSは、馬力にして125psもの差があり一瞬非力とも思える。けれども、それは大きな誤解だ。確かに絶対的パワーは低いが、日常使用では全く歯がゆさがない。というより、むしろ適度なパワーで扱いやすいうえ、水平対向4気筒のNAならではの独特のサウンドを伴った吹け上がりが気持ちよく、ターボよりも味わい深い印象さえある。3500〜4000回転あたりから回転は一気に伸び、意外やトルクフルで、ジワジワと力感があふれるような頼もしさすら覚える。
味わい深いエンジンとしなやかな足回りが生み出す走りは非凡
↑インパネはノーマルRSと共通。オーディオはケンウッド製を標準装備している(左)エンジンはノーマルRSと同じ2.0Lのフラット4NA。フィールが極上!(右)
しかもこのタイプBでは、ターボのRSK同様ビルシュタイン製のショックを採用。そこに205/50R16サイズのタイヤを組み合わせたので、スポーティな雰囲気を十分に感じる高い操縦性を確保しつつ、実にしなやかで伸びやかな乗り心地を実現している。そんなエンジンと足回りの組み合わせから生み出される走りはかなり非凡。国産車ではあまり使うことのできない「質の高い走り」という表現を、お世辞ではなく使えるほど熟成されている。
こんな素敵なモデルが作れるのは、スバルのクルマ作りに対するマジメな姿勢があるからこそであろう。そういうふうに見ると、このRS タイプBというモデルは売上げを重視して、まるで家電のような使い捨てモデルを作る感覚では絶対にできない、価値ある傑作品だ。
SPECIFICATIONS
主要諸元のグレード | RS タイプB |
駆動方式 | 4WD |
トランスミッション | 5MT |
全長×全幅×全高(mm) | 4605×1695×1410 |
ホイールベース(mm) | 2650 |
車両重量(kg) | 1370 |
乗車定員(人) | 5 |
エンジン種類 | 水平対向4DOHC |
総排気量(cc) | 1994 |
最高出力[ps/rpm] | 155ps/6400rpm |
最大トルク[kg-m/rpm] | 20.0kg-m/3200rpm |
10・15モード燃費(km/L) | 12.6 |
ガソリン種類/容量(L) | 無鉛プレミアム/64 |
車両本体価格 | 228.2万円 |
河口 まなぶの責任採点
コンセプト | 5点 | 取り回し | 3点 | 加速性能 | 4点 | ブレーキ性能 | 4点 |
フィニッシュ | 4点 | 操作系の使い勝手 | 3点 | 乗り心地 | 5点 | 環境対策 | 4点 |
前席居住性 | 4点 | ラゲージルーム | 4点 | 操縦安定性 | 5点 | 燃費 | 3点 |
後席居住性 | 4点 | パワー感 | 3点 | 高速安定性 | 5点 | ステータス | 4点 |
内装の質感 | 3点 | トルク感 | 4点 | しっかり感 | 5点 | コストパフォーマンス | 5点 |
得点合計 | 81/100 |
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