マクラーレン 650S クーぺ/スパイダー(大谷達也)【海外試乗】
カテゴリー: マクラーレンの試乗レポート
タグ: クーペ
2014/07/14
さらに運転しやすくなった“F1 直系スーパーカー”
3年前にマクラーレンMP4-12Cがデビューしたとき、誰もがその乗り心地の良さ、エンジンのパワフルさ、コーナリングスピードの速さに驚嘆し、「さすがF1チーム直系のマクラーレン!」という賞賛の声が上がった。
そうした評価は今もまったく変わっていないけれど、MP4-12Cをベースに開発されたニューモデル、650Sに乗ってみると、MP4-12Cのように個々の領域が優れているというよりも、サスペンション、パワートレイン、さらにはエアロダイナミクスまでがすべて混然一体となって、新しい世界を作り上げていることに気づく。
では、その新しい世界が何かといえば、圧倒的なドライバビリティの高さであり、結果として得られる「意のままに操れる感覚」だといえる。
一段と速い領域で、安心してコーナリングできる
サスペンションはよりスムーズになってボディを一定の姿勢に保ち、エンジンはレスポンスが向上してスピードコントロールと姿勢制御がより的確にできるようになった。
そしてダウンフォースが24%も増えた(150mph=約240㎞/h時)エアロダイナミクスはロードホールディングをより確実なものとしている。
おかげで、誰もが称賛するほどの完成度をみせたMP4-12Cよりも一段と速い領域で、しかも安心してコーナリングできるのが650Sの最大の特徴といえる。この結果、そこそこの腕前の持ち主ならドリフトが楽しめるようになったのだ! そんな夢のような体験を味わえるのがマクラーレン650Sの真骨頂といえるだろう。
【SPECIFICATIONS】
■グレード:650S SPIDER
■乗車定員:2名
■エンジン種類:V8DOHCターボ
■総排気量:3799cc
■最高出力:650/7250[ps/rpm]
■最大トルク:678/6000[N・m/rpm]
■駆動方式:MR
■トランスミッション:7DCT
■全長×全幅×全高:4512×2093×1203(mm)
■ホイールベース:2670mm
■車両重量:1370kg
■車両本体価格:3400万円