【試乗】新型 ランドローバー レンジローバー オートバイオグラフィ P550e|PHEVがさらにパワーアップ! 違和感のないEV走行が上質な走りにマッチする
カテゴリー: ランドローバーの試乗レポート
タグ: ランドローバー / SUV / プラグインハイブリッド / 4WD / レンジローバー / EDGEが効いている / 藤野太一
2024/07/17
▲2024年モデルとなったレンジローバーが内外装を一部変更。PHEVモデルはP550eへと進化し、パワーとEV走行距離が向上している。写真はオートバイオグラフィ P550e(スタンダードホイールベース)洗練度が増した“電動化戦略モデル”
ジャガー・ランドローバーはいま2021年に発表した電動化に向けた「REIMAGINE」戦略を着実に進めている。レンジローバー、ディフェンダー、ディスカバリーの3ブランドでは、2030年までにBEVを投入。ジャガーは2025年からBEVブランドへの転換を図り、2030年にはラインナップのすべてをBEVに。2039年にはサプライチェーン、製品、オペレーションのすべてを通じて排出ガスを実質ゼロにするという目標を掲げる。
日本市場においてもランドローバーの電動化は着実に進んでいる。レンジローバーブランドの全モデルとディスカバリー スポーツではすでにPHEVモデルを設定。来年にはディフェンダーにもPHEVを、そしてレンジローバーには初のBEVが導入される予定だ。
▲外観の変更点はごくわずか。走りの装備ではアダプティブオフロードクルーズコントロールが標準化(D300以外)されている今回は2023年モデルのレンジローバーPHEV「P510e」と2024年モデルのPHEV「P550e」を乗り比べることができた。
2024年モデルはエクステリアのフロントグリル、そしてバンパーの開口部のデザインが変更されている。またインテリアでは、センターコンソールに配置されていたテレインレスポンスの操作ダイヤルやエアコンダイヤル、オーディオボリュームなどの物理スイッチ類をなくし、インフォテインメント「Pivi Pro」内に統合。タッチスクリーンで操作するようになった。
パワートレインは、最高出力400ps/最大トルク550N・mを発生する3L 直6ターボエンジンに変更はないが、組み合わせるモーターの出力を約143ps(105kW)/275N・mから約218ps(160kW)/ 281N・mとアップ。車名からもわかるようにシステムトータル出力を510psから550psへと高めている。床下に配置された駆動用のリチウムイオンバッテリーは38.2kWhと容量に変更はないが、一充電あたりのEV走行距離は最大100kmから120km(WLTPモード)へと延びた。実際には最大94km走行可能という。そして最大7kWの普通充電とCHAdeMO規格の急速充電にも対応する。
▲タッチディスプレイに機能を集約することでセンターコンソールのスイッチ類を廃止している
▲PHEVモデルはセンターメーターにもバッテリー状況が表示されるまずは2023年モデルの「P510e」に乗った。メーター内に表示されたバッテリー残量は62%で、EV航続可能距離は53kmと表示されていた。走行モードは、EVモード、ハイブリッドモード、そしてバッテリーを使いたくないときのセーブモードの3つだ。もちろんこの電動走行モード切り替えとは別に、エコ、コンフォート、ダイナミック、オフロード、そしてランドローバーではお馴染みの悪路走破モード、テレインレスポンスなどが備わっている。
ハイブリッドモードで走りだしたが、これくらいのバッテリー残量があればゆっくりとアクセルを踏んでいる限りはEV走行する。レンジローバーの上質な乗り味にEVはとても合っている。滑らかで静かでとても快適だ。加速しようとアクセルを強めに踏み込んでみると、エンジンが始動する。せっかくの静寂が安っぽいエンジン音に破られてしまうと興ざめするものだが、そこはさすがの直6エンジン。いやな音も振動もなくスムーズに加速していく。レンジローバーらしい、しみじみいい車だなと思いながら「P550e」へと乗り替えた。
バッテリー残量は80%で、EV航続可能距離は68kmと表示されていた。アクセルをひと踏みした瞬間から、違いがわかる。もちろんパワーがアップしていることもその要因のひとつではあると思うが、ハンドリングや乗り心地などトータルで洗練度が増している。
一般的にPHEVの懸念材料は、車両重量だ。「P550e」は2970kgとほぼ3トン(それでも「P510e」に比べて20kgの減量に成功している)。それが意外にも大きく重い車を動かしているという感覚は受けない。モーターによるラグタイムのないトルクの立ち上がりをはじめ、電子制御エアサスペンションやオールホイールステアリング、電子制御ディファレンシャルなど先進技術のトータルでの調律が上手いのだろう。ギクシャクするようないやな挙動がまったくない。いい意味での重厚感がレンジローバーという車の性格と見事にマッチしている。
実はすでに2025年モデルの受注が始まっており、気になる価格はレンジローバーで最も廉価な350ps/700N・mを発生する3L 直6ディーゼルターボ(MHEV)の「SE D350」が1895万円~なのに対して、550ps/800N・m「SE P550e」が2098万円~。さらに530ps/750N・m の4.4L V8ガソリンターボ(MHEV)の「HSE P530」が2233万円~となかなかに悩ましい設定となっている。自宅に普通充電器が設置できるならPHEV、大いにありだと思う。
▲フロントはデザインを一部変更。デジタルLEDヘッドライトは標準装備となる
▲最高出力400ps/最大トルク550N・mの3L 直6ターボはP510eからの変更点はない
▲乗降をスムーズにする電動サイドステップを標準装備とした。2024年モデルからオートバイオグラフィとSVには、独自のプロセスを用いたビスポークプログラム(SV ビスポーク サービス)が導入されている
▲後席にはスライドやリクライニング機能が備わる
▲ラゲージ容量は818L。なお、2025年モデルからはスペアタイヤを廃止し、タイヤリペアキットが装備されることになっている ランドローバー レンジローバー(現行型)の中古車市場は?

レンジローバーは、「砂漠のロールスロイス」と呼ばれた50年以上の歴史を誇るラグジュアリーな本格SUVの“元祖”。現行型となる5代目は2021年に発表、エンジンモデルからBEVまで対応する新たなプラットフォームが採用された。スタンダードホイールベースと、レンジローバーで初となる3列7人乗りもラインナップするロングホイールベースが用意される。
2024年7月前半時点で中古車市場には110台ほどが流通。支払総額の価格帯は1710万~4000万円となる。ガソリンエンジン搭載モデルが半数以上を占める中、PHEVモデルも3~4台程度だが流通している。
▼検索条件
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