アウディ RS6アバント (大谷達也)【ニューモデル試乗】
カテゴリー: アウディの試乗レポート
2013/12/19

新型はただ速いだけでなく、低負荷時にエンジンを8気筒から4気筒に切り替えて効率を向上させるシリンダー オン デマンドを搭載。JC08モードで10.4km/Lの省燃費を実現した。環境意識の高い知的なスポーツマンにこそふさわしい
振り回す歓びが増したハイパフォーマンス“クワトロ”
V10ツインターボからV8ツインターボへ進化
新型RS6アバントのエンジンが先代のV10ツインターボからV8ツインターボに載せ替えられたことについて「スペックダウンじゃん」と思っている人が少なくないようだが、それはアナクロな捉え方だ。
実はシリンダー数だけじゃなく最高出力も580psから560psに“後退”したが、0→100km/h加速は先代の4.5秒から3.9秒へと大幅な進歩を遂げている。4秒前後の0→100km/h加速タイムでコンマ6秒も速いなんて、1クラスどころか2クラスは確実に違うパフォーマンスだ。
なんで新型がこんなに速いかといえば、最大トルクが650N・mから700N・mへと一段と図太くなり、2100kgの車重は2040kgへと60kgものシェイプアップに成功し、ギアボックスが6ATから8ATへと一足飛びに進化したからだ。それでもアナタは、やっぱりV10を積んだ先代RS6がいいと思うのだろうか?
抜群のバランスのよさこそ最大の魅力
路上で走らせてみても、新型の進歩ぶりはしっかりと体感できる。この手のハイパフォーマンスカーの中でもRS6の乗り心地は硬いほうだが、それでも突き上げ時のショックは角がとれてややマイルドになった。
スポーツドライビング時のハンドリングのよさ、そして軽快感も新型のほうが上。進入時の軽いアンダーステアを見込んでステアリングを早めに切り始めれば素直にターンインしてくれるし、富士ショートコースのS字コーナーではふたつ目の左コーナーで華麗な4輪ドリフトを決めてくれた。
もはやドラッグスターのような加速感だけが売り物じゃない。抜群のバランスのよさこそ、新型の最大の魅力なのだ。
SPECIFICATIONS
グレード | RS6 Avant | ||
駆動方式 | 4WD | ||
トランスミッション | 8AT | ||
全長×全幅×全高(mm) | 4980×1935×1480 | ||
ホイールベース(mm) | 2915 | ||
車両重量(kg) | 2040 | ||
乗車定員(人) | 5 | ||
エンジン種類 | V8DOHCターボ | ||
総排気量(cc) | 3992 | ||
最高出力[ps/rpm] | 560/5700-6700 | ||
最大トルク[N・m/rpm] | 700/1750-5500 | ||
車両本体価格(万円) | 1520 |
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