ちょっとオトナになった元祖スポーツワゴン

  • BMW 3シリーズツーリング 走り|ニューモデル試乗
  • BMW 3シリーズツーリング リアスタイル|ニューモデル試乗
3つのデザイン・ライン(モダン/ラグジュアリィ/スポーツ)とMスポーツパッケージを用意。オプションで非接触式テールゲートオープン機能を採用した
1月に導入された328iセダンを皮切りに、続々とラインナップを拡充している新型BMW3シリーズ。定番のツーリングも遠からず導入の予定なのだが、その新型のウリは意外にも実用性である。

欧州仕様で97㎜延びた全長、50㎜延びたホイールベースなど、セダンと共通のスリーサイズをもつツーリングは、やはり同様に後席と荷室スペースを従来より拡大している。荷室容量は後席使用時で495ℓと、35ℓのプラスに。新たに40:20:40の3分割可倒式とされた後席バックレストをすべて倒せば、1500ℓというこのクラス最大のスペースを得ることができる。

それだけじゃない。フロア高が下げられて積載性を向上。ラゲージカバーは使わない時、床下に収納することも可能になった。さらにリアゲートは電動開閉式が標準となるなど、細かな配慮が行き届いているのである。

全方位隙ナシ。エンジン展開も楽しみ

  •  BMW 3シリーズツーリング インパネ|ニューモデル試乗
  • BMW 3シリーズツーリング ラゲージ|ニューモデル試乗
インテリアデザインはセダンと同様。ドライバーが選択できる走行モードには、燃費を最大20%向上させるECO PROモードも設定される
これまで3シリーズツーリングと言えば、使い勝手よりもライフスタイル商品的な見映えが優先という感が強かった。しかし先代が、実際には十分な容量を備えながら、そう見てもらえなかったことから、新型ではスポーティさを失うことなく、見た目にも実際の使い勝手においても、実用性が一層重視されたのだという。そして実際、狙いは十分に達成できている。スタイリングも、保守的ではあるものの軽快感を損なってはおらず、幅広く支持されそうだ。

改めて言うまでもなく、走りも何も犠牲とはされていない。試乗した328iツーリングは、動力性能もフットワークも、さらには遮音性や乗り心地といった部分でも、セダンとの差を見つけるのが難しいほどの出来映えだった。

日本でのデビューは秋になる予定。ガソリンだけでなく、きっとディーゼル仕様も揃うはずだ。

SPECIFICATIONS

主要諸元のグレード 328i TOURING
全長×全幅×全高(mm) 4624×1811×1429
車両重量(kg) 1595
エンジン種類 直4DOHCターボ
総排気量(cc) 1997
最高出力[ps/rpm] 245/5000-6000
最大トルク[Nm/rpm] 350/1250-4800
Tester/島下泰久  Photo/ビー・エム・ダブリュー