メルセデス・ベンツCLAシューティングブレークは肩肘張らずに付き合える1台だ
カテゴリー: メルセデス・ベンツの試乗レポート
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2015/09/07
意外や実用性も上々なスタイル自慢の1台
扱いやすいサイズの4ドアクーペとして人気のCLAに新たに追加されたシューティングブレークは、単に荷室が広いだけでなく、スタイリッシュな姿がライフスタイルを強く意識させる存在だ。特徴はルーフからリアゲートにかけての弧を描くような美しいライン。前後のバランスはクーペよりもむしろ良く、フォルムはなかなかのまとまりを見せる。
このフォルムは、副産物としてクーペの弱点の解消にもつながっている。後席の頭上スペースが42mm増え、背の高い男性でも普通に座れるようになったのだ。当然、荷室も拡大されており、容量は495~1354Lにも達する。
走りの印象はクーペと変わらない。360万円という価格がインパクト大のCLA180は、良くなったとはいえ低速トルクが薄いのが不満の種。余裕を求めるならCLA250だろう。燃費計を見ている限りでは、実燃費も向上しているような感触を受けた。
速度が高い領域では落ち着いた乗り心地を示すが、低速ではやや硬め。CLA250の試乗車“オレンジアートエディション”はランフラットタイヤを継続しているため、特にその傾向が強い。全般に悪くはないけれど、走りを理由に買うものでもない、というところだ。
CLSシューティングブレークは文句なしにゴージャスな存在だが、CLAの場合は使い勝手で選びたくなる分、そこまでの華やかさはない。思わず、大きく傾斜したリアゲートがカジュアル感を演出していた初代Cクラス ステーションワゴンを想起してしまった。
そういえばそのサイズは、日本にジャストフィットしていた先代Cクラス ステーションワゴンに重なる。なるほど、そのあたりの感覚であまり肩肘張らないで付き合う方が、気持ち良く乗れる1台と言えそうだ。
【SPECIFICATIONS】
■グレード:CLA250 SPORT 4MATIC Shooting Brake ■乗車定員:5名
■エンジン種類:直4DOHCターボ ■総排気量:1991cc
■最高出力:211/5500[ps/rpm]
■最大トルク:350/1200-4000[n・m/rpm]
■駆動方式:4WD ■トランスミッション:7DCT
■全長×全幅×全高:4685×1780×1435(mm) ■ホイールベース:2700mm
■車両重量:1580kg
■車両本体価格:545万円(税込)