メルセデス・ベンツ E220ステーションワゴンは高効率なだけでなく、情緒に訴える車だ
カテゴリー: メルセデス・ベンツの試乗レポート
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2015/06/24
クリーンディーゼルの真打ちはすべてが軽やか
日本へのクリーンディーゼル導入の先駆者であるメルセデス・ベンツが、いよいよ4気筒ディーゼルエンジンをラインナップに加えた。CLS、Eクラスに搭載された直列4気筒2.2Lユニットは最高出力177ps、最大トルクは実に400Nmというスペックを誇り、注目のJC08モード燃費は18.6km/Lを実現している。
始動させると、室内には騒音、振動ともほとんど入ってこない。車外で聞いてもエンジン音は軽やかで音量自体も抑えられている。
走りも軽快な印象に終始する。大トルクでグイグイと加速するというより、回転の上昇に合わせてリニアに力が湧き出すという感覚。アクセル操作に対するピックアップも俊敏なので、車との一体感をより強く味わえる。
それでいて巡航状態に入れば余裕綽々。速度が上がるほど静かになっていくかのような感覚は、まさにディーゼルならではだ。
おまけにエンジン重量が抑えられている分、鼻先だって軽いから、フットワークもやはり素直さが光る。全体にE350 BlueTECに比べると、すべてが軽やか。個人的な好みで言えば、断然コチラである。
燃費についてはきちんと計測できたわけではないが、首都高速と一般道、半々ぐらいの割合で走行して、燃費計には13~14km/Lという数字が出ていた。おそらく高速燃費はもっと伸びるはず。期待を裏切ることはなさそうだ。
高効率なだけでなく、情緒に訴える要素まで備えていたのは、率直に言って想像以上。今のEクラス、AMGじゃなければコイツがオススメと言える。また、CLSとの組み合わせも、これなら思った以上にぴたりとハマりそうである。
【SPECIFICATIONS】
■グレード:E220 BlueTEC STATIONWAGON AVANTGARDE ■乗車定員:5名
■エンジン種類:直4DOHCターボ ■総排気量:2142cc
■最高出力:177/3200-3800[ps/rpm]
■最大トルク:400/1400-2800[N・m/rpm]
■駆動方式:FR ■トランスミッション:7AT
■全長×全幅×全高:4920×1855×1500(mm) ■ホイールベース:2875mm
■車両重量:1940kg
■車両本体価格:724万円(税込)