直4ディーゼルターボ+4マチック

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オーストリアで行われた雪上試乗。Eクラス4マチックは豪雪地帯でもラクラク走破。オフロードモデル顔負けの走りを魅せる
コイツはことによると、最強の実用サルーン&ワゴンではないだろうか。日本市場にもすでにEクラスの4マチックは導入されているが、雪のオーストリアで試乗したEクラスは、同じ4マチックでも250CDIで、より経済的な直噴直4ディーゼルターボエンジンを積んでいた。

2009年から日本導入の始まった第4世代Eクラス。以来、バリエーションは拡大しつづけ、Cクラスとならんで量販メルセデスの大黒柱モデルとなったが、なかでもディーゼルターボの350ブルーテックは、その"長距離ランナー" 性の高さ=満タン1000㎞という燃費のよさゆえ、実用車スタンダードの頂点にあった。

とはいえ、日本で使用するにはいくらかオーバースペックだ。そのぶん値も張る。そんな事情は本場ヨーロッパでも同じのようで、人気があるのは4気筒ディーゼルターボの250CDIなのである。

パフォーマンスに不満なし

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4マチックを搭載するラインナップ。日本ではオフロードモデルのGLク ラスやGLK、M、上級グレードのSからR、GL、Eクラスにまで搭載される
直4ディーゼルターボの実力を侮ってはいけない。なんせ、最大トルクは500Nmもあるから、ガソリンV6でもおっつかない。発進加速の力強さだけ(持続力はない)を比べれば、V8級だ。

低い速度域(日本の法定速度以下)なら、エンジンのピックアップも問題なく、力強い走りを楽しむことができる。ユーロ6もパスしていることだし、こういう経済的で実力派のエンジンも早く日本で市民権を得てほしいもの。もっとも、音だけに関していえば、昔ながらのボロンボロロンとしたディーゼルサウンドが聞こえてくるから、それがネックになるだろうか。

試乗車は、さらに4マチックが組み合わされていた。これはもう、実用車として鬼に金棒である。雪上の試乗コースを走ってみたが、雪道用スタッドレスタイヤとあいまって、"安心" のひとこと。これに勝るデイリーカーはないと思う。

SPECIFICATIONS

1830
主要諸元のグレード E250 CDI4MATIC BlueEFFICIENCY
全長×全幅×全高(mm) 4895×1854×1517
車両重量(kg) 2130
エンジン種類 直4ディーゼル+ターボ
総排気量(cc) 2143
最高出力[ps/rpm] 204/4200
最大トルク[Nm/rpm] 500/1600-1800
車両本体価格 ---万円
Tester/西川 淳  Photo/メルセデス・ベンツ日本