※この記事はカーセンサー関東版2001年8号(2月22日)に掲載されていたものをWEB用に再構成したものです

適度な排気量で微妙な走りだが古き良きベンツの乗り味をもつ

  • メルセデス・ベンツ C180 走り|ニューモデル試乗
  • メルセデス・ベンツ C180 リアスタイル|ニューモデル試乗
↑剛性感の高いがっちりしたボディ作りは、さすがにメルセデス! と思わせるものがある(左) 外装で他のグレードとの大きな違いは、アルミホイールが装着されていないこと(右)
これまでの車名からするとC200といえば2Lエンジン搭載車のことだった。しかしなぜか新型になってC200は過給器付き(スーパーチャージャー)のモデルを示すようになり、今回紹介するC180 が、従来のC200に当たる2LNA(自然吸気)エンジン搭載車となっている。

ややこしいけれど、C180は2L(1998cc)エンジン搭載車です。

ちなみに旧型モデルの販売状況を見ると、売れ筋は2Lエンジン搭載車だった。新型もこのC180が売れ筋になるだろう。価格は390 万円で旧型と同じとなる。

ドイツ車らしいハードなサスペンションに、ドッシリとしたハンドルの手応え

  • メルセデス・ベンツ C180 インパネ|ニューモデル試乗
  • メルセデス・ベンツ C180 エンジン|ニューモデル試乗
↑シートはファブリックのみとなり、ヒーター付き本革シートは設定されない(左) 旧モデルと比べ、トルクが9%増大したが、排ガスは最高で56%も低い値となる(右)
最近のM・ベンツって、まるでトヨタになりたいような車ばっかりだった。現行Eクラスはセルシオみたいだし、Sクラスもハンドルをはじめとした操作系が軽く、これまたセルシオの新型車風。しかし新しいCクラスは全然違っていた。ムカシのM・ベンツが戻ってきた、と言ってもよかろう。ドイツ車らしいハードなサスペンションに、ドッシリとしたハンドルの手応えをもつ。

C180で唯一懸念していたのが動力性能。CD値=0,26という素晴らしく空気抵抗の低いボディをもつため、最高速こそ207km/hで従来型の203km/hを凌ぐものの、車重が110kg増えている。果たして乗ってみたら「う~ん 微妙です! 」といった感じ。決して速くはないけれど、不満続出といったほどでもないのだ。ワタシなら「こんなモンでいいか」と思えた。また、昨今の環境問題などを考えると、このくらいの適度な排気量で満足しておくべきなのかもしれない。

SPECIFICATIONS

主要諸元のグレード C180
駆動方式 FR
トランスミッション 5AT
全長×全幅×全高(mm) 4535×1730×1425
ホイールベース(mm) 2715
車両重量(kg) 1470
乗車定員(人) 5
エンジン種類 直4DOHC
総排気量(cc) 1998
最高出力[ps/rpm] 129ps/5500rpm
最大トルク[kg-m/rpm] 19.4kg-m/3750rpm
10・15モード燃費(km/L) -
ガソリン種類/容量(L) 無鉛プレミアム/62
車両本体価格 390.0万円

国沢 光宏の責任採点

コンセプト 4点 取り回し 5点 加速性能 2点 ブレーキ性能 5点
フィニッシュ 5点 操作系の使い勝手 5点 乗り心地 4点 環境対策 3点
前席居住性 4点 ラゲージルーム 3点 操縦安定性 5点 燃費 3点
後席居住性 2点 パワー感 2点 高速安定性 5点 ステータス 4点
内装の質感 5点 トルク感 2点 しっかり感 5点 コストパフォーマンス 4点
得点合計 77/100
(Tester/国沢 光宏 Photo/武田 忠廣)