野性を秘めたラグジュアリーSUV

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PERFORMANCEエンジン種類やミッション、最新装備などを解説

常にSUVの王者である宿命

世界170カ国以上で販売されているが、その人気の理由の一つは悪路走破性の高さと信頼性。つまり丈夫だということ。4代目となる新型はロング仕様のボディに4L V6と2.7L直4エンジンに5AT/4ATの組み合わせ。高い基本性能を継承しつつ最新の機能を搭載。オン/オフを問わず快適性を向上させた。

DRIVING実際に運転してのドライビングフィールを解説

2.7L車の軽快な走りも魅力

V6、直4、2台ともオンロードを走って感じたのは直4の軽快感もなかなか捨てがたい、という点。V6のスムーズさ、静粛性の高さは大満足のレベルだが、2.7Lでもプラドの良さは十分味わえる点は魅力的。オフロードで有効なクロールコントロールなどは4Lのみ。素晴らしい機能なので2.7L車にも設定が欲しい。
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SPACE室内空間の広さや演出を解説

飽きの来ないデザインが○

世界に輸出される車なのであまり奇をてらったデザインは嫌われる。直線基調のデザインのため、ナビ画面など各種インフォメーションの視認性が高い。使い勝手の面では2列目シートに注目。スライド機構の他、前からニーズの高かったウォークイン機構もプラス。3列目へのアクセスが向上した。

OWNERSHIPスタイルや品質など所有する喜びなどを検証

ランクルのブランド力を手に入れる

世界で高い評価を得ている“ランクルファミリー”。その頂点は200系だが、取り回しも含め、日本での使用を考えるとプラドのほうがバランスが良い。200系の下位モデルに思われるが、日本市場ではこちらが本命(販売台数も含め)。ランクルのブランド力はしっかり確保しており満足度も高い。

SPECIFICATIONS

グレード TZ-G
駆動方式 4WD
トランスミッション 5AT
全長×全幅×全高(mm) 4760×1885×1835
ホイールベース(mm) 2790
車両重量(kg) 2180
乗車定員 7人
エンジン種類 V6DOHC
総排気量(cc) 3955
最高出力 203kW(276ps)/5600rpm
最大トルク 380N・m(38.8㎏-m)/4400rpm
車両本体価格 475.0万円

RATING走行性能だけでは車は語れない。そこで快適装備の充実度や安全性の高さ、環境性能、燃費、バリューの5つのポイントで評価する

総合評価12/ 25
EQUIPMENT(装備)2/ 5
6スピーカーは標準装備するがナビ&オーディオはオプション。メーカーオプションのHDDナビ、地デジ、ETCが付いた“全部入り”のAVシステムの価格はTZ-Gで81万6900円とこちらも最上級である。
SAFETY(安全性)4/ 5
VSCのほかオフロードにおけるアクティブTRCや、7個のエアバッグなど装備は充実。プリクラッシュセーフティは最上級のTZ-Gのみにレーダークルーズとセットのメーカーオプションで14万7000円高
ECO(環境性能)2/ 5
旧型に比べ、高性能の三元触媒の採用などにより、環境性能はアップ。全グレード、2005年度基準排出ガス50%低減で星3つ。2010年度燃費基準も2.7Lは+10%だが4L車は+5%にとどまる。
MILEAGE(燃費)1/ 5
10・15モード燃費は4L車が8.2km/L、2.7L車で8.8km/Lといずれも10km/Lには届かない。しかしレギュラーガソリン仕様やエコドライブインジケーターの採用などランニングコスト低減のための工夫がある。
VALUE(バリュー)3/ 5
月販目標1000台に対し、1カ月で約3700台の受注とこのクラスとしては順調な滑り出し。初期は上級志向も手伝って4L車が売れるのだろうが、トータルでの買い得感の高さは主力である2.7L車だ。
写真:尾形和美、 文:高山正寛